寒くなりこたつを出すといよいよみかんの時期ですね。
こたつに入ってみかんを食べるのが好きという人は多いのではないでしょうか?
そこでこちらでは、日本で多く流通しているみかん「温州(うんしゅう)みかん」についての説明と、みかんを食べることのメリット・デメリットについてご紹介します。
温州(うんしゅう)みかんとハウスみかんとは?
日本全国で栽培されているみかんですが、世界中のみかんも合わせると、なんと900種類を超えるのだとか。
私達が普段食べている、スーパーで見かけるみかんは主に「温州みかん」という種類です。
また、冬以外の季節に見かける温州みかんは、「ハウスみかん」と呼ばれています。
温州みかん
日本で栽培されるようになったのは明治時代に入ってからで、それまでは紀州みかんが主流でした。
紀州みかんには種が多く含まれていて食べづらいため、種が含まれていない温州みかんが好まれるようになり、現在のように店頭に多く列ぶようになったといわれています。
ちなみに、現在の温州みかんは日本で品種改良されたもので、温州市から持ち帰った温州みかんとは全く異なるもになっています。
・早生(わせ):10月下旬から12月下旬に収穫
・中生(なかて):11月下旬から12月下旬に収穫
・晩生(おくて):1月以降に収穫
(地域や気候の変動により、収穫時期が前後するので、上記の収穫時期はその年によって異なる場合があります。)
味の想像はつくと思いますが、極早生に近いほど酸味が強く、晩生になるほど甘味が強くなります。
ハウスみかん
みかんは冬の果物だというイメージが強く、9月から3月までの半年間の収穫時期が終わると、みかんを食べられないと思っていませんか?
冬以外の季節でもみかんを食べたいという方のために、温州みかんをハウス内で栽培するハウスみかんがあります。
ハウスみかんの収穫時期は4月から9月頃で、ハウス外で栽培する温州みかんの収穫時期から丁度外れています。
ハウスみかんという言葉を耳にしたことがある方は多いと思いますが、
温度管理などの手間がかかるため、温州みかんに比べると価格は高めで、スーパーなどではあまり見かけません。
ハウス内で栽培されるので、外敵や天候の影響を受けにくく、見た目が綺麗で、贈答品によく用いられます。
みかんを食べることのメリットとデメリット
果実部分はもちろん、みかんの内側にある白くて薄い皮、皮の白い筋にも栄養素が含まれており、身体に良いイメージのあるみかんですが、具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
たくさん食べても問題ないのでしょうか?
みかんを食べることのメリットとデメリットを紹介します。
みかんを食べる5つのメリット
1.風邪予防
みかんには免疫力を高めるといわれているビタミンCがたくさん含まれています。
ビタミンCの含有量は、みかん100gあたり35mgで、一日2個食べるだけで、成人の1日必要量を摂取できます。
ビタミンCは水に溶けやすく、また、熱に弱い性質なので、洗ったり、加熱調理したりすると、ビタミンCが減ってしまいます。
しかし、みかんは調理せずに皮を剥くだけで食べられるので、みかんに含まれているビタミンCを効率的に摂取することができます。
また、他の種類のみかんにはないシネフィリンという成分が、温州みかんには含まれています。
シネフィリンは気管支をゆるめる働きがあり、風邪による喉の炎症に効果があります。
2.疲労回復
気温が低いと、筋肉が緊張して身体が硬くなり、疲労がたまってしまいますよね。
みかんに含まれているビタミンCとクエン酸には疲労回復効果があります。
毎日みかんを食べ続けることで、慢性疲労も回復できるのだとか・・・。
疲れを少しでも感じたら、みかんを食べるようにするといいですね。
3.抗がん物質が含まれている
みかんにはβ‐カロテンという抗がん物質が含まれており、昔から健康食材として注目されていたのですが、最近の研究でβ‐カロテンよりも抗がん効果のあるβ‐クリプトキサンチンが含まれていることが判りました。
β‐クリプトキサンチンにはβ‐カロテンの5倍の抗酸化作用があり、がんの原因になる活性酸素を抑制したり、免疫力を強化したりするといわれています。
4.美肌効果
先述したように、みかんにはビタミンCがたくさん含まれています。皮膚や粘膜の健康を維持するために必要なコラーゲンを生成する際に、ビタミンCは必要不可欠な栄養素だといわれています。
皮膚のターンオーバーを促してくれるので、ニキビや肌荒れを治したい方におすすめです。
また、みかんには血行を促進するリモネンという成分が多く含まれています。
栄養素は血液によって身体の隅々まで運ばれるので、みかんを積極的に食べたいですね。
5.ダイエット効果
みかんの内側にある白くて薄い皮には、ペクチンという成分が豊富に含まれています。
ペクチンには、コレステロールの吸収を抑える働きの他、腸内環境を整える善玉菌を増やす働きもあり、みかんはダイエットに励む方の見強い味方です。
おやつや食前にみかんを食べることで、ペクチンがコレステロールや糖の吸収を抑えてくれたり、食事開始早々に満腹感を得られ、食べ過ぎを抑えたりすることができます。
みかんの3つのデメリット
1.柑皮症になる
柑皮症とは、柑橘類を大量に摂取した時に出る症状で、皮膚が黄色くなります。
黄疸と症状が似ているのですが、黄疸は目が黄色くなるのに対して、柑皮症は目が黄色くなりません。
柑皮症は一時的なものであり、皮膚が黄色くなるだけで、他の症状はないので、治療する必要はありません。
柑橘類の摂取を控えれば、皮膚の色が自然と元に戻ります。外見が気になる方は、みかんの食べ過ぎに注意しましょう。
2.歯のエナメル質が溶け、黄ばみやすくなる
私達の歯の表面はエナメル質で覆われているのですが、歯は酸性に弱く、クエン酸が歯の表面に長時間触れていると、エナメル質が溶けてしまいます。
エナメル質が溶けると、歯の象牙質の黄色が浮き彫りになり、黄ばみが目立つようになるのです。
また、エナメル質が溶けることで、歯の内部に食べ物や飲み物の色が浸透しやすくなり、歯そのものが黄ばみやすくなります。
クエン酸を含むみかんを食べ過ぎると、歯のエナメル質が溶けるだけでなく、歯が黄ばみやすくなるので、みかんの食べ過ぎには注意しましょう。
3.胃腸の機能が低下する
みかんには水分がたくさん含まれているので、みかんを食べ過ぎると身体が冷えて、胃腸の機能が低下してしまうこともあります。
水分、食物繊維が多く含まれているみかんは便秘解消の効果を期待できますが、胃腸の機能が低下して下痢になったり、逆に便秘になったりすることがあります。
身体の冷えは特に女性には大敵。女性はみかんの食べ過ぎには注意しましょう。
まとめ
温州みかんは、遣唐使が温州から持ち帰ったもので、明治以降に日本で多く栽培されるようになった品種です。
現在では、温州みかんも品種改良が進み、たくさんの美味しい品種が育てられています。
また、温州みかんは収穫時期により
・極早生 (ごくわせ):9月から10月下旬に収穫
・早生(わせ):10月下旬から12月下旬に収穫
・中生(なかて):11月下旬から12月下旬に収穫
・晩生(おくて):1月以降に収穫
に分けられ、収穫時期が遅くなるほど甘くなります。
この時期以外でビニールハウスなどで栽培されている温州みかんを「ハウスみかん」と呼び、贈答品などに重宝されています。
みかんを食べるメリットとしては
・風邪予防
・疲労回復
・美肌効果
・ダイエット効果
・抗がん物質が含まれている
などが挙げられます。
また、デメリットとしては
・柑皮症
・歯のエナメル質が溶け、黄ばみやすくなる
・胃腸の機能が低下する
などが挙げられますが、これらデメリットの原因はみかんの食べ過ぎです。
テレビなどの健康番組でも、1日3個までとよく言われていますよ!
最後までお読みいただきありがとうございました。