石油ファンヒーターや石油ストーブなどに欠かせない灯油。
シーズンごとに灯油を使い切るのが理想ですが、冬が終わる直前に灯油を買い足して、灯油が残ってしまうことがありますよね。
残った灯油を、次のシーズンで使っても問題ないのでしょうか?
灯油の品質をチェックする方法や灯油の使用期限と劣化スピード、その対策、古い灯油を処分する方法を紹介します。
灯油の品質をチェックする方法
まず、品質がどうであれ、昨シーズンの灯油は使わないほうがいいです。
「持ち越し灯油の使用禁止」と書いていませんか?
灯油代を節約したつもりが、暖房器具が壊れてしまったら、結果的に大損ですよね。
使用説明書に記載されているのに、持ち越し灯油を使って故障したら、もちろん保障対象外です。
もし、昨シーズンの灯油をどうしても使いたいなら、灯油の品質をチェックしましょう。
色が透明で、浮遊物がなければ、品質はあまり劣化していません。
もし、黄色くなっていたり、酸っぱいにおいがしたり、濁っていたりすれば、灯油が変質している証拠ですので、使用は絶対にやめてくださいね。
灯油の使用期限と劣化スピードと対策方法
灯油の使用期限(消費期限)は、特に定められていませんが、先述したとおり、昨シーズンの灯油を使うのは控えたほうがいいです。
また、灯油の保管方法によって、灯油の劣化スピードが大きく異なり、数ヶ月前に買った灯油であっても、使うのを控えたほうがいい場合もあります。
保管方法別に、劣化スピードと対策をみていきましょう。
ポリタンク
ポリタンクで灯油を保管している場合、灯油の劣化スピードは早いです。
ポリタンクは日光を通しやすく、且つ、温度の影響を受けやすいためです。
灯油は紫外線を受けると、つまり、日光が当たると変質します。
また、ポリタンクを灯油で満タンにしていなければ、ポリタンクと灯油の間にできる空間に、ポリタンクの外と中の温度差によって結露が生じ、その水滴が灯油に混ざってしまいます。
一方、ポリタンクを灯油で満タンにしていると、日光が当たったポリタンクが温まって、灯油が膨張し、ポリタンクが破裂したり、蓋を開けた際に、灯油が噴き出したりしてしまうおそれも。
対策方法としては…
ポリタンクの中でも、JISマークがついた灯油専用のポリタンクであれば、日光を通しにくいつくりになっているので、劣化スピードを緩めることができます。
JISマークのついたポリタンクに灯油を入れて、納屋など、直射日光や雨が当たらない場所で保管すれば、より安心です。
屋内で保管できない場合は、ポリタンクに雨よけのカバーを被せましょう。
金属製のタンク
金属製のタンクで灯油を保管している場合、灯油の劣化スピードは緩やかです。
金属製のタンクは日光を通しにくく、且つ、温度の影響を受けにくいためです。
ポリタンクとは正反対ですね。ポリタンクに比べて、容器の重さは重くなってしまいますが、灯油を長持ちさせたいなら、金属製のタンクで灯油を保管しましょう。
古い灯油の処分方法
昨シーズンの灯油の使用を控えたほうがいいのは、お分かりいただけたと思いますが、残った古い灯油をどのように処分すれば良いのでしょうか?
灯油が少量だったとしても、下水道や溝に流すのは絶対にやめてください。
流した灯油に引火すると、自分の家だけでなく、近所の家まで巻き込む大火事を引き起こしてしまうおそれがあります。
液体のまま、灯油を燃えるゴミに出すことはできないので、必ず、何かに染み込ませてください。
大量の灯油であれば、ガソリンスタンドに持ち込んで処理してもらえます。
灯油の使用期限と古い灯油の処分方法のまとめ
灯油の品質をチェックする方法や灯油の使用期限と劣化スピード、その対策、古い灯油を処分する方法を紹介しました。
古い灯油が原因で暖房器具が故障したり、火災を引き起こしたりしたら、取り返しがつきません。
昨シーズンの灯油の使用は諦めて、適切に処分しましょう。
また、保管方法によっては、数ヶ月前に買った灯油であっても、使うのを控えたほうがいい場合もあります。
灯油の劣化スピードが緩やかなJISマークがついた灯油専用のポリタンクや金属製のタンクで保管し、安全に、効果的に、灯油を使用してくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。