妊娠が判ると無事に出産できるか不安になる妊婦さんも多いと思いますが、妊娠5ヶ月目から安定期に入ります。つわりが落ち着き、アクティブに過ごしたい妊婦さんも増えるのではないでしょうか?
そこで、ウォーキングを兼ねて、神社やお寺で安産祈願をするというのはいかがですか?
神社やお寺は静かな場所なので、気持ちを静めることもできます。
そこで、こちらでは妊娠5ヶ月目のイベントである戌の日の安産祈願の参拝方法(服装・持ち物・お札の祀り方なども)と腹帯の由来やメリット・デメリットについてご紹介します。
併せて、妊婦帯についてもご紹介します。
第一章:戌の日の安産祈願の参拝方法
1.戌の日とは
戌の日とは、十二支の11番目である戌に当たる日で、昔から安産を祈願する習わしがあります。
何故、戌に当たる日に安産祈願をするのでしょうか?理由は2つあります。
- 犬はお産が軽く、一度にたくさんの子を出産するため、安産の神様として、長く愛されてきたため
- 犬には悪霊を寄せ付けず、狐狸妖怪(人を騙す狐と狸)から子どもを守る力があるため
です。
このような理由から、犬にあやかって、妊婦さんと赤ちゃんの無事を願い、戌の日に安産祈願をします。
地域によって異なりますが、妊娠5ヶ月目に入った最初の戌の日に、妊婦さんが腹帯を巻いて、神社やお寺で安産祈願のお参りをするのが一般的です。
2.参拝方法
参拝する日
先述したように、安産祈願のお参りは、妊娠5ヶ月目に入った最初の戌の日に行くのが一般的ですが、まだつわりが終わっていない妊婦さん、仕事が忙しい妊婦さんなど、状況は様々です。
戌の日に限らず、安産祈願を受け付けている神社やお寺もあります。
妊婦さんの体調にあわせて、日取りを選び、安産祈願を受け付けているかどうか、電話で問い合わせましょう。
参拝する人
妊婦さん一人でお参りしてもいいですが、妊娠中に一人で出歩くのが心配なら、お友達に付き添ってもらったり、旦那さんやご両親に一緒に祈願してもらったりするといいですね。
医師から絶対安静を指示されている、安産祈願をできる神社やお寺が遠いなど、妊婦さん本人がお参りに行けない場合は、代理で安産祈願を受け付けてもらえるかどうか、電話で問い合わせてみましょう。
受付ですること
安産祈願の受付では、申込書に、妊婦さんの出産予定日、妊婦さんや一緒に参拝する方の名前や住所、生年月日、ふり仮名などを記入します。間違うことなく書けるようにしておきましょう。
また、受付で、祈祷料(初穂料)を納めます。
料金は、神社やお寺で明確に定められていたり、「5000円~」と幅をもたせて定められていたりします。
「5000円~」というのは、最低5000円は納める必要があり、それ以上の金額は「お気持ち」という意味です。
納める金額によって、安産祈願の内容が変わることはないので、「お気持ち」や財布と相談しましょう。
大きな神社やお寺なら、祈祷料はホームページに掲載されています。
ホームページに掲載されておらず、また、祈祷料を予め把握しておきたい場合は、電話で問い合わせましょう。
持ち物
戌の日には、妊婦さんが腹帯を巻いて、安産祈願のお参りをするのが一般的です。
「気温が高く、腹帯を巻きたくない。」「お腹がまだ大きくなっていないから、腹帯を巻かなくてもいい。」という方は、腹帯を持って行きましょう。
また、腹帯を持参しなくても、その場で購入できたり、祈祷の後にもらえたりする神社やお寺もありますよ。
服装
服装は普段着で構いません。
身体に負担がかからないよう、リラックスできる格好をして参拝しましょう。
ご祈祷の最中は、基本的に正座です。
膝丈のスカートを履いていくと、膝が見えて寒く感じられることも。
気温が低い日は、膝掛けを持って行くと、身体が温まりますよ。
3.安産祈願のお札の祀り方
神社やお寺で厄払いをしてもらうと、厄除けのお札をいただくように、安産祈願をすると、安産祈願の御札をいただきます。この御札は、出産までの間、妊婦さんと赤ちゃんを守る役割をもっています。失礼のないように正しくお祀りしてください。
自宅に神棚があれば、神棚にお祀りしましょう。
神棚がある場合、厄除けや初詣の氏神様のお札など、他の御札が既に祀られていると思いますが、安産祈願のお札を一緒にお祀りしても問題ありません。
御札をいただいたら、すぐにお祀りするようにしましょう。
自宅に神棚がなければ、本棚やカラーボックスの上など、できるだけ高いところにお祀りしてください。
できるだけ高いところにお祀りする理由は、低いところは神様に対して失礼にあたるからです。
お祀りする場合を決めたら、お祀りする前に、その場所を布巾などで拭いて綺麗にし、清潔な白い紙、もしくは、白い布を敷いてください。
そして、御札の文字が書いてある面を東、もしくは、南に向けて、壁に立て掛けるように置きましょう。
出産したら、いただいた御札は、出産のご報告を兼ねて、神社やお寺に返納しに行きましょう。
安産祈願をした神社やお寺で返納する必要はありませんが、もし、別の神社やお寺で返納するなら、返納できるかどうか、念のため先に問い合わせておくと安心です。
御札の他、腹帯や安産御守りなども一緒に返納することができます。
返納するタイミングは特に決まっていません。
産後はお母さんも赤ちゃんも体調が不安定なので、お宮参りや百日祝いなど、神社やお寺に行くタイミングで返納すると良いでしょう。
第二章:腹帯
戌の日の持ち物として、「腹帯」を挙げましたが、腹帯とは何でしょうか?
腹帯の由来、メリット・デメリットを紹介します。
1.腹帯とは
腹帯とは、妊娠5ヶ月目の最初の戌の日に、安産祈願の儀式として下腹部に巻く、さらし布の腹巻きのことです
「岩田帯」ともいいます。
2.腹帯の由来
古事記によると、腹帯は3世紀から使われており、最初に使用したのは神功(じんぐう)皇后だそうです。
平安時代に入ると、宮中で紅白の帯を巻く儀式が行われ、江戸時代初期には、庶民にも広まりました。
腹帯を巻く理由は、胎児の育ち過ぎを防ぐため、胎児の位置がずれないようにするためであり、昔はできるだけきつく巻いていました。
しかし、腹帯をきつく巻くと、母体にも胎児にも悪影響が出ると分かり、腹帯を適度に巻く、現在の使い方がなされるようになりました。
3.腹帯のメリット・デメリット
腹帯には、メリットもあれば、デメリットもあります。それぞれ、みていきましょう。
メリット
腹帯には、2つのメリットがあります。
- 妊娠中は、ホルモンや大きくなったお腹の影響を受けて、腰に負担が強い負担がかかり、腰痛を起こしやすくなります。
大きくなったお腹を腹帯で支えることで、姿勢を正したり、身体のバランスを整えたりし、腰への負担を軽減することができます。 - 妊婦さんにとって大敵である、お腹の冷え。
お腹が冷えることによって、子宮も冷えるのですが、子宮が冷えると、赤ちゃんを温めている羊水の温度まで下がってしまいます。
腹帯をつけることで、お腹を温められます。
どちらのメリットも、お腹の中の赤ちゃんを守るために大切なことですね。
デメリット
デメリットも2つあります。
- 腹帯をつけることで、お腹に外部から力が加わり、血流が悪くなります。
血流が悪くなると、下半身がむくんだり、痔になったりするおそれがあります。
心配な方は、少し緩めにつけたり、外したりしましょう。 - お腹の冷えを防げる腹帯ですが、夏は蒸れて汗疹ができることがあります。
夏に使う場合は、通気性の良い腹帯を選びましょう。
妊婦帯岩田帯の巻き方
第三章:妊婦帯
腹帯の一般的な長さは5メートルですが、中には10メートルもあるものもあります。
腹帯の巻き方は、腹帯のパッケージに記載されていたり、インターネット上で動画を確認したりすることができますが、それでも上手く巻けるかどうか不安だという方も多いのではないでしょうか?
慣れるまで時間がかかりそうですよね。
そのような方には、妊婦帯がおすすめです。おすすめの妊婦帯を紹介します。
1.妊婦帯とは
妊婦帯とは、腹帯をもっと使いやすくしようと、妊産婦向け衣料メーカーで有名な犬印本舗が昭和15年に開発した商品です。
妊婦帯には、マジックテープなどがついていて、腹帯よりも簡単につけやすい工夫がされています。
お腹周りに巻くベルトタイプ、下着の上から履くガードルタイプ、腹巻の機能も兼ねた腹巻タイプなど、様々なタイプがあるので、生活スタイルにあわせて選ぶと良いでしょう。
妊婦帯は、ショッピングモールや百貨店のマタニティウェアコーナー、通販などで購入できます。
デザインも様々なので、下調べせずに買いに行くと、長時間悩んでしまう可能性も。
事前にインターネットで調べて、欲しい妊婦帯を決めてから買いに行くと、スムーズですよ。
2.おすすめの妊婦帯
犬印本舗がモニターママの意見を取り入れて開発した妊婦帯です。
ボクサー丈のガードルに、妊婦帯がついている1枚タイプなので、着脱がしやすく、かさばりません。
妊婦帯は毎日つけるものなので、着脱がしやすい、肌触りがいいという点を重視して作られました。
シンプルでありながら、可愛らしいデザインが魅力です。
まとめ
戌の日の安産祈願の参拝方法、腹帯の由来やメリット・デメリット、おすすめの妊婦帯について紹介しました。
戌の日は、お産が軽く、一度にたくさんの子を出産する犬にあやかって、妊婦さんと赤ちゃんの無事を願い、安産祈願をする日です。
妊娠5ヶ月目に入った最初の戌の日に行くのが一般的ですが、妊婦さんの中には、医師から絶対安静を指示されていたり、仕事の都合がつかなかったりする方もいます。
妊婦さんの体調、スケジュールにあわせて、日取りを選びましょう。
腹帯には、お腹を固定することで、姿勢や身体のバランスを整え、腰への負担を軽減する効果、お腹の冷えを防ぐ効果があります。
腹帯を上手く巻けるかどうか不安だという方は、腹帯よりも簡単につけられる妊婦帯を使いましょう。
妊娠中は、赤ちゃんの誕生が待ち遠しい一方、出産に不安を感じることもあります。
安産祈願をすることで、精神的に落ち着くのではないでしょうか?安産祈願をして、出産までのマタニティライフを楽しみましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。