夏は高温多湿の日が続き、身体が体外の気温に適応しようと、体温を調節するために汗をかき易くなります。
また、冷房のきき過ぎや食中毒が原因で、お腹を壊して、下痢をしたり、嘔吐したりし、脱水症状を起こし易い時期です。
また、意外に思われるかもしれませんが、冬も脱水症状を起こし易いです。
冬は乾燥しがちで、粘膜にウイルスがつき易く、いろいろな感染症にかかり易くなります。
中でも、かかり易いのはウイルス性の風邪や胃腸炎です。
大人にとっては軽視しがちな病気が、赤ちゃんにとっては嘔吐や下痢に繋がるのです。
重度化する前に赤ちゃんの脱水症状を改善できるよう、赤ちゃんの身体に出る脱水症状のサインと脱水の対処対策を紹介します。
脱水症状のサイン
脱水症状は、主に、嘔吐や下痢が原因で起こりますが、汗やおしっこなど、排出した水分量に対して摂取した水分量が不足して起こることもあります。
脱水症状には程度があります。
脱水症状が疑われる場合は、まずはその程度を把握します。
軽度、中等度、重度の3段階に分けて、細かく症状をみていきましょう。
1.軽度の脱水症状のサイン
軽度の脱水症状では、
・便秘気味、ウンチがいつもより硬め
・唇が乾燥する
・肌が青白い
などの症状が見られます。
赤ちゃんの体重計を設置するショッピングモールやデパートが増えています。
普段から、赤ちゃんの体重を計っておきましょう。
2.中等度の脱水症状のサイン
中等度の脱水症状では、
・活動量が減る
・涙を流さずに泣く
・口の中が乾燥する
・一日のおしっこの回数や量が普段より少なくなる
・お腹の皮膚に弾力がない
などの症状が見られます。
オムツをつけていると、おしっこの回数や量が多いか少ないか、お母さんには分かりづらいですよね。
普段のオムツ替えの時に、おしっこをした後のオムツを手に持って、おおよその重さを把握しておくと、比較しやすいです。
3.重度の脱水症状のサイン
重度の脱水症状では、
・おしっこが全く出ない(半日経っても、オムツが濡れていない)
・きばっているのに、ウンチが出ない
・意識がしっかりしない
・高熱が出る
・皮膚に斑点が表れる
・けいれんする
・赤ちゃんの頭部にある、泉門が陥没している
などの症状が見られます。
赤ちゃんの動きや表情、皮膚、オムツの状態などを細かく見て、判断してください。
対処方法
先述した3段階別に、脱水症状の対処方法を紹介します。
1.軽度の脱水症状の場合の対処方法
軽度の場合は、
母乳やミルク、白湯(さゆ)やお茶(赤ちゃん用)を与える回数を増やして、様子をみましょう。
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2.中等度の脱水症状の場合の対処方法
中等度の場合は、経口補水液を飲ませてあげましょう。
脱水症状によって、身体から電解質が失われています。
経口補水液は電解質や糖分がバランス良く含まれており、効率的に水分補給と栄養摂取ができるのでオススメです。
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乳児は体重1kgあたり30~50ml、幼児は200~600mlと、一日の摂取量が定められているので、赤ちゃんの月齢や体重にあわせて与えます。
また、経口補水液にはペットボトルとゼリーパウチの2タイプがあります。
経口補水液が自宅にない場合、自宅にある物でつくることができます。
赤ちゃんに飲ませる時は、赤ちゃんの飲み易い温度まで冷ましてあげてくださいね。
脱水を感じると、大人はスポーツドリンクを飲みがちですが、スポーツドリンクはナトリウム濃度が低く、糖分が多いので、赤ちゃんの脱水症の改善には向いていません。
食事量が少ない赤ちゃんに、スポーツドリンクを大量に与えると、低ナトリウム血症やけいれんなどを引き起こす可能性がありますので、注意しましょう。
3.重度の脱水症状の場合の対処方法
重度の場合は、命の危険も考えられます。
まずは自宅ですぐに水分補給をし、病院に連れて行って、お医者さんの指示を仰ぎましょう。
必要に応じて点滴や入院などの措置をとられることがあります。
まとめ
赤ちゃんは大人よりも脱水症状を引き起こしやすいので、普段からこまめに水分補給したり、外出する時には帽子を被せてあげたりしましょう。
脱水症状を予防するのが一番ですが、もし脱水症状を起こしても焦らないでください。
赤ちゃんの身体に表れているサインから、脱水症状の程度を把握して、程度にあわせた方法で上手に対処しましょう。
もちろん、軽度、中等度の脱水症状でも、翌日までに改善しない時は病院に連れて行ってあげてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。