生まれたての赤ちゃんを、朝から晩までお世話し続け、ヘトヘトになったお母さんも、赤ちゃんが夜にしっかり寝てくれるようになると、ホッとしますよね。
赤ちゃんから子どもになり、できることが増えて、子どもの成長を微笑ましく感じるお母さんも多いはず。
でも、ホッとしたのも束の間、子どもが「イヤイヤ」言い出す「イヤイヤ期」がやってきます。
イヤイヤ期の対処法、控えるべき対応、ご褒美の効果的な使い方について、紹介します。
第一章:イヤイヤ期とは
イヤイヤ期とは、朝のお着替え、おもちゃや食器のお片付けなど、今まで嫌がらずにしてきたことも含めて、
子どもが「あれもイヤ!これもイヤ!」という仕草を見せる時期をいいます。
子どもに自我が芽生え、今までお母さんやお父さんが手伝ってきた行動に対して、子どもが「自分でしたい!」と自己主張し始めます。
一方、お母さん達は、子どもがその行動をしたくない、または、してほしくない行動であるため、子どもが「イヤイヤ」言い出すのだと考えてしまいます。
「魔の2歳児」とも呼ばれ、子どもの健診で、医師が対処法を説明する病院があるほどです。
言葉を上手く話せない子どもの主張を理解するのは難しく、戸惑ったり、困ったりするお母さん達も多いですが、子どもの成長過程には必要不可欠です。
逆に言い換えれば、子どもが言葉をある程度話せるようになり、子どもの主張を理解できるようになれば、イヤイヤ期が落ち着くということです。
そのため、3歳頃には落ち着き始め、4歳頃には終わるのが一般的ですが、イヤイヤ期が始まる時期、終わる時期には個人差があり、中には、4歳を過ぎても続く子どももいます。
第二章:イヤイヤ期の対処法
イヤイヤ期の対処法を、年齢別に紹介します。
1歳児のイヤイヤ期の対処法
1.したいことをさせる
子どもの「したい!」という気持ちを止めず、したいようにさせましょう。
「したいようにさせると、部屋が散らかって、片付けが大変!」と思うお母さん達が多いと思いますが、無理にやめさせようとすると、子どものイヤイヤが長引いてしまいます。
子どもの安全を確保できれば、部屋が散らかっていても大丈夫。
子どもにとって、お母さん達が自分の気持ちを理解し、受け止めてくれることは、自分に対する自信に繋がり、自立しやすくなります。
今だけだと思って、割り切りましょう。
2.他のことで興味を逸らす
1歳児は特に強いこだわりがなく、その時に目の前にあることをしたいだけです。
子どもがしていることをやめさせたいのに、イヤイヤする場合は、他のことで興味を逸らすのも一つの方法です。
子どもにお母さん達から別の遊び、場所などを提案することは、気持ちを切り替える練習になります。
他に提案するようなことがない場合、音が出るおもちゃなどで興味を逸らすのも、気持ちを切り替えるのに効果的です。
2歳のイヤイヤ期の対処法
1.何をしたいのか聞く
1歳のイヤイヤ期の対処法同様に、2歳のイヤイヤ期でも、「したいことをさせる」ようにし、何をしたいのか聞くようにしましょう。
1歳の頃とは違い、2歳になると、簡単な言葉を話せるようになります。
子どものしたいことを把握できれば、お母さん達も対応しやすくなりますよね。
したいことを把握したうえで、子どもが満足するまで、したいことをさせてあげると、子どもの自立心が養われるだけでなく、子どもの親に対する安心感や信頼感が高まります。
2.子どもに共感してあげる
2歳になって、簡単な言葉を話せるようになっても、自分が伝えたいことが100%伝わらず、ストレスを感じてしまうことがあります。
そのような時は、お母さん達が子どもに共感して、子どもに寄り添ってあげましょう。
3.気が済むまで、放っておく
したいようにさせてあげても、思うようにできないことで、子どもが泣き喚いたり、物を投げたりすることがあります。
できるようになるヒントを与えるなど、お母さん達が手助けしてあげるのもいいですが、子どもが混乱していると、お母さん達の声が子どもに届かない場合も。
第三章:イヤイヤ期に控えるべき対応
大人は「イヤイヤ期」、「魔の2歳児」と呼びますが、子どもにとって、自分の気持ちを表現する大事な成長過程です。お母さん達が対応を間違えると、子どもが自分の気持ちを伝えられないまま、大きくなるおそれがあります。
そんなイヤイヤ期にしてはいけない対応を紹介します。
1.頭ごなしに怒る
してはいけない理由を説明せずに、「駄目!」とだけ言って、頭ごなしに怒ると、子どもは萎縮してしまいます。
イヤイヤ期が続くと、お母さん達も感情的になってしまいがちですが、してはいけない理由を説明して、子どもに理解を求めましょう。
厳しく叱っても、子どもと向き合うことで、子どもがお母さん達の愛情を感じられますよ。
2.子どもを否定する
イヤイヤ期はお母さん達も感情的になりがちです。
感情に任せて、「そんな子は嫌い!」など言わないようにしましょう。
子どもが自信をなくすだけでなく、ネガティブな言葉を覚えてしまい、将来、お友達に言ってしまうかもしれません。
第四章:ご褒美で釣るのはいいの?
外出先で子どもがグズると、周りの目があったり、時間に限界があったりして大変ですよね。
おもちゃコーナーに行ったが最後、「買って!買って!」と駄々をこねたり、商品を離さなかったり・・・。
諦めさせるのに苦労しているお母さん達も多いのではないでしょうか。
イヤイヤ期に疲れた時に、思わず言ってしまいがちな「~してあげるから、もうやめよう」という、ご褒美で釣る一言。
この一言は、子どものため、お母さん達のためになるのでしょうか?
結論からいえば、ためになる場合とためにならない場合があります。
ためにならない場合
「頑張ったから、ご褒美をあげる」というのは、子どもの達成感をより強くしますが、
「諦めさせるために、ご褒美をあげる」というのは、親の考えと反対の行動をとれば、ご褒美をもらえると思い、わざと泣き喚いたり、ごねたりするようになるかもしれません。
また、要求するご褒美が高価な物、大きな物になるなど、エスカレートする可能性も。
あげるご褒美の選び方に注意しましょう。
ためになる場合
ご褒美で釣ることは、子どもの気分転換になります。
気分転換ができればいいので、高価なご褒美や好きなご褒美をあげる必要はありません。
例えば、普段食べているおやつなど、あまり特別感がない物をご褒美として渡しましょう。
楽しい時間がご褒美だと認識してもらえると、お母さん達にとっても嬉しいですよね。
まとめ
イヤイヤ期の対処法、控えるべき対応、ご褒美の効果的な使い方について、紹介しました。
頭ごなしに怒ったり、子どもを否定したりすることは絶対にやめてください。
子どもが萎縮したり、お母さん達に不信感を抱いたりすることもあります。
また、将来、お友達にネガティブな言葉を発してしまう可能性があります。
時には、ご褒美を使って、子どもの興味を逸らすのも対応の一つ。
イヤイヤ期はいつまでも続くものではありません。
「今だけ」と思って、ストレスをためずに、子どもと向き合ってくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。