赤ちゃんには、栄養のある食べ物をたくさん食べて、どんどん大きくなってほしいですよね。
しかし、赤ちゃんのうんちの量や回数が少ないと心配になるお母さんも多いのではないでしょうか?
赤ちゃんの便秘の原因と簡単にできる便秘解消方法を紹介します。
第1章:便秘の原因
(1)便秘とは
便が硬かったり、少なかったり、残便感があれば便秘だと判断してもいいでしょう。
大人であれば、「お腹が張っている」、「最近、出ていない」など、便秘かどうかを自分で判断できますが、赤ちゃんは自分で判断できません。
また、残便感があっても、その不快感をお母さんに伝えることができないため、お母さんが赤ちゃんの代わりに判断し、便秘であると判断した場合は解消してあげる必要があります。
では、赤ちゃんの便がどういう状態であれば、便秘なのでしょうか?
実は、赤ちゃんの便秘には明確な定義がありません。
赤ちゃんの排便ペースには個人差があり、定義づけすることが困難なのです。
一般的に、便が5日以上出ていなければ便秘だとされていますが、赤ちゃんが不快に感じていなければ、便が出ていなくても問題はありません。
赤ちゃんの様子が次の条件に当てはまっていれば、便秘の可能性があります。
判断材料として、覚えておきましょう。
- 普段に比べて、便の回数が少ない。
- 下腹部が張っている。
- 便が硬い。
- 便が少ない。
- いきんでいるのに、便が出ない。
- 排便する際、苦しそうな表情をしている。
- 普段に比べて、おならがくさい。
オムツを交換する際に、便を観察するようにしましょう。
また、上記の条件に当てはまる点があっても、赤ちゃんが元気でご機嫌に過ごしているなら、あまり心配しなくても大丈夫です。
赤ちゃんの身体が大きくなるにつれて、腸も長くなり、腸内に便が滞留する時間が一時的に長くなる時期があります。
上記の条件に当てはまる点があり、且つ、元気がなく不機嫌であれば、便秘だと考えて、解消してあげましょう。
赤ちゃんの便秘の原因
赤ちゃんが便秘になる原因は、主に3つあります。
母乳不足や離乳食開始に伴う水分不足
摂取する水分量が少なければ、大人でも便秘になりますよね。
赤ちゃんも同じで、赤ちゃんの便秘には食事内容が大きく関係しています。
一般的に、母乳を飲んでいる赤ちゃんは、ミルクを飲んでいる赤ちゃんに比べて、便の回数が多く、便秘になりにくいといわれています。
しかし、これは質がいい母乳を飲ませている場合の話。
このような母乳を飲ませていると、赤ちゃんの腸では消化しきれずに、便秘を引き起こしてしまいます。
また、離乳食を開始したばかりの赤ちゃんは、飲ませる母乳の量が減るので、摂取する水分量が少なくなったり、母乳から得ていた善玉菌が減ったりして、便秘になりやすいです。
運動不足
便を出そうといきむ時に腹筋を使いますが、赤ちゃんの腹筋はまだ鍛えられていないので、腹筋を使って排便することは困難です。
腹筋を使わないぶん、ハイハイや寝返りをするなど、身体をいっぱい動かして、腸を刺激して排便を促す必要があります。
身体をあまり動かさない、運動不足の赤ちゃんは便秘になりやすいです。
生活習慣の乱れ
就寝や起床、食事の時間が不規則になると、自律神経が乱れて、便秘になります。
また、赤ちゃんが排便しようといきんでいる時に声をかけると、赤ちゃんの集中力がそがれ、便意がなくなってしまうことがあります。
第2章:解消方法
便秘になる主な原因が分かったところで、便秘を解消する方法を紹介します。
1.食事療法
離乳食に、食物繊維が多いバナナやプルーンなどの果物、さつまいもや人参などの野菜を食べさせたり、乳酸菌が含まれるヨーグルトを食べさせたりしましょう。
便を柔らかくするみかんやオレンジなどの柑橘類の果汁を飲ませるのもオススメです。
また、腸内環境を整えるオリゴ糖をヨーグルトに混ぜると、酸味があるヨーグルトでも食べやすくなり、一石二鳥ですよ。
2.マッサージ
赤ちゃんの腹筋がまだ鍛えられていないぶん、お母さんがお腹のマッサージをしてあげて、身体の外から腸に刺激を与えましょう。
手のひらをお腹に当て、おへそを中心に、平仮名の「の」を書くように、優しくゆっくりマッサージします。
このマッサージのラインは大腸に沿っているので、腸内に詰まった便が出やすくなります。
手のひらにベビーオイルを伸ばしてマッサージすると、お腹と手のひらに摩擦が起きず、リラックス効果が高まります。
食後は腸の動きが活発になるので、マッサージは食後30分以内に行いましょう。
3.生活リズムを整える
起床、食事、入浴、就寝の時間を、できるだけ決めて規則正しい生活をしましょう。
規則正しい生活をすると、自律神経が整い、便秘を解消することができます。
また、食後に赤ちゃんがいきむ時間を設けるなど、赤ちゃんが集中しやすい環境をつくってあげましょう。
4.運動
身体をあまり動かさない赤ちゃんやまだ歩けない赤ちゃんの場合、お母さんが赤ちゃんの身体を動かしてあげましょう。
膝でお腹を押すことで、腸を刺激することができます。
音楽にあわせて足を動かしてあげると、リズム遊びにもなって一石二鳥ですよ。
5.綿棒浣腸
綿棒の先端に、ベビーオイルをたっぷりつけて、肛門に1.5cm程挿入し、時計回りに綿棒を動かします。
直腸を刺激することで、たまった便が出やすくなります。
綿棒に便がついていれば、便が腸の出口まで移動している証拠なので、間もなく排便すると考えてもいいでしょう。
食後は腸の動きが活発になるので、綿棒浣腸は食後30分以内に行いましょう。
(6)マルツエキス
和光堂が明治39年に販売を開始したマルツエキス。
歴史が長く、多くの人から高く評価されている赤ちゃん向けの便秘薬で、さつまいもに含まれている麦芽糖でつくられています。
栄養を得た善玉菌は、腸内でマルツエキスを発酵、分解し、腸の運動が活性化されて、便秘が改善されます。
すぐに効果が現れることはなく、3日程服用させ続けたところで、自然に排便しました。
即効性はありませんが、赤ちゃんのような小さな身体には、効果がゆっくり現れる薬が安心ではないでしょうか。
マルツエキスは、ドラッグストアやインターネットで購入することができます。
中でも、「和光堂 マルツエキス・スティック 9g×12」は、スティックタイプなので、旅行先や帰省先に持って行く時に便利です。
まとめ
赤ちゃんの便秘の原因、解消方法について紹介しました。
お母さんが、赤ちゃんの便の回数や硬さ、量を把握し、そして、ご機嫌をみて、赤ちゃんが便秘かどうかを判断しましょう。
便秘だと判断した場合は、マッサージや運動をしたり、食事や生活リズムを見直したり、必要に応じて、薬を上手に活用してくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。