クリスマスやお正月、バレンタインデーなど、イベントや季節にあわせて、ネイルアートを楽しむ女性がたくさんいます。
最近では、男性もネイルアートをするのだとか。
ネイルアートは、健康的な爪だからこそ映えるもの。
爪を健康的に、綺麗に伸ばしたいものですよね。
そこで今回は、爪の構造、爪のトラブルと原因、爪を綺麗に伸ばす方法、爪が割れた時の対処法を紹介します。
第一章:爪の構造
爪は「角質器」と呼ばれる、表皮の角質が硬化してできたものです。
つまり、爪は皮膚の一部で、タンパク質の一つであるケラチンから構成されています。
・爪は三層でできている
爪は一枚でできているように見えますが、
・背爪の下にある中爪
・中爪の下にある腹爪
の三層でできています。
背爪と腹爪は薄いケラチンが縦方向に連なり、中爪は厚いケラチンが横方向に連なっています。
この層の間には、10〜16%程度の水分、0.15〜0.75%程度の脂肪が含まれています。
・爪半月は未完成の爪
爪の根本には、乳白色の三日月形の部分があります。
これは「爪半月」と呼ばれ、未完成の爪です。
乳白色に見えるのは、水分を多く含んでいるためで、爪が完成すると、水分が少なくなり、だんだん透明になっていきます。
・甘皮は爪を作る組織を守っている
爪半月と皮膚の境目にある薄い皮を「甘皮」、「爪上皮」といい、「爪母」と呼ばれる、新しい爪を作り出す組織を守っています。
第二章:爪のトラブルと原因
爪の主なトラブルには、二枚爪、割れ爪などがあります。
二枚爪とは、爪の先端が背爪と中爪の間で剥がれたり、中爪と腹爪の間で剥がれたりするトラブルです。
割れ爪とは、爪の表面が縦に割れ、中央で裂けるトラブルで、「爪甲(そうこう)縦裂症」と呼ばれます。
それぞれの原因を見ていきましょう。
1.二枚爪
・乾燥
先述したように、爪には10~16%程度の水分が含まれていますが、この水分量は周りの湿度によって変化します。
例えば、入浴中に爪を見ると、柔らかくなっていませんか?
これは、爪が水分を吸ったためです。
お風呂から上がって、爪の水分をタオルで拭き取り、しばらくすると、通常の硬さに戻ります。
逆に、乾燥する季節である冬には、爪の水分が失われて硬くなり、やがて、爪の弾力がなって、先端の層が剥がれやすくなります。
・衝撃
爪の先端が何かにぶつかることで、層が剥がれます。
パソコンのキーボードをよく使う会社員、ピアノの先生などは、二枚爪になりやすいです。
・栄養不足
タンパク質(ケラチン)、鉄分、ビタミンやミネラルが不足すると、爪が弱り、層が剥がれやすくなります。
(2)割れ爪
割れ爪は栄養不足が主な原因ですが、
甲状腺機能低下症、卵巣機能障害、糖尿病、貧血、肝臓病などの病気が関連していることもあります。
これらの病気の症状に思い当たる節がある方は、病院で検査してもらうことをおすすめします。
第三章:爪を綺麗に伸ばす方法
健康な爪は、薄いピンク色で、表面にツヤがあります。
普段の生活に簡単に取り入れられる、爪を綺麗に伸ばす方法を4つ紹介します。
(1)爪に必要な栄養素を摂取する
先述したように、二枚爪も割れ爪も、栄養不足が原因です。爪に必要な栄養素を紹介します。
・タンパク質
まずは、爪の主な成分であるタンパク質を摂取しましょう。
肉類や魚類、卵、大豆製品、乳製品などに、タンパク質が多く含まれています。
肉類を食べる場合は、脂身が多い肉よりも、良質なタンパク質が豊富に含まれている脂身の少ない赤身がおすすめです。
・ビタミン類
ビタミンは体内でタンパク質を生成するのに、必要不可欠な栄養素です。
野菜や果物に多く含まれているビタミン。
生ハムサラダや鶏ササミサラダ、たまには贅沢にローストビーフサラダを食べて、タンパク質と一緒に摂るのもいいですね。
・亜鉛
タンパク質の合成に欠かせない亜鉛。
亜鉛をしっかり摂取すると、爪が早く伸びます。
亜鉛は牡蠣やうなぎ、ナッツ類などに、多く含まれています。
ビタミンCやクエン酸を含むレモンや梅干しを合わせて摂ると、亜鉛の吸収率が高まるので、献立を工夫しましょう。
(2)甘皮を処理する
新しい爪を作り出す組織を守る甘皮ですが、ネイルサロンでは、まず初めに甘皮を処理します。
甘皮が必要以上に伸びると、爪から水分を奪って乾燥させたり、ささくれの原因になったりします。
ネイルサロンで甘皮を処理してもらうのが安心ですが、自分で甘皮を処理する場合は、以下の手順でしてください。
- お風呂に入り、爪の周りが柔らかくなっていることを確認します。
- 湿らせた綿棒で、甘皮を優しく押し上げます。
- 甘皮を押し上げると、爪の表面に薄い皮がが出てきます。綿棒で小さな円を描くようにして、この皮を剥がします。
- 処理が終わったら、爪を含む手全体をマッサージするように、ハンドクリームを塗り込んで保湿します。
月2回を目安に、甘皮を処理しましょう。
(3)ネイルオイルで保湿する
手や身体を保湿するのと同じように、爪も保湿しましょう。
ハンドクリームを爪に塗り込むのもいいですが、爪専用のオイルであるネイルオイルを使うほうが効果的です。
オイルと聞くと、ベタつくイメージがありますが、大量に一度に塗るのではなく、少量をこまめに塗れば、肌や爪に馴染みやすく、ハンドクリームよりもベタつきません。
ハンドクリームは保湿時間がネイルオイルよりも長いので、寝る前はハンドクリーム、手を使う日中はネイルオイルというように、使い分けるといいでしょう。
- 爪の表面の汚れを拭き取ります。
- 爪や指先にネイルオイルを付けます。
- 爪の表面、両サイド、最後に甘皮を優しくマッサージして、完了です。
ハンドクリームを塗る場合は、手に塗った後に、爪にクリームを馴染ませるようにマッサージしてください。
(4)爪切りとやすりを使う
爪をいつ切っていますか?
爪が硬い状態で切ると、爪に大きな負担がかかってしまいます。
爪を切るなら、お風呂上がりがベスト。
お風呂上がりは、爪が水分を含んで柔らかくなっているので、爪への負担を抑えられます。
以下の手順で、爪切りと爪やすりを使って、爪を切りましょう。
- 爪切りで、爪の端から少しずつ切ります。
- 爪やすりを使って、爪の角を丸めます。角が尖っていると、ぶつけた時に折れたり、割れたりしてしまいます。
- 最後に、爪やすりで全体の形を整えます。
第四章:爪が割れた時の対処法
(1)絆創膏で覆う
割れた箇所を覆うように、絆創膏を貼れば、爪が引っかかって、爪が更に割れることはありません。
(2)接着剤で補修する
乾いたら、固まった接着剤の表面を爪やすりで整えて完了です。
皮膚に付着しないように、気をつけてくださいね。
瞬間接着剤を爪に塗ることに抵抗がある方も多いと思います。
そのような方には、つけ爪の接着や割れた爪の補修に使える、「デュカート ワンドロップネイルグルー」がおすすめです。
乾くのが早く、強度をしっかり保ってくれます。
透明な液体で、乾いても透明なので、割れた箇所が目立たず重宝しています。
一方、お風呂に入ると、爪が柔らかくなるので、接着剤が剥がれてしまうという難点もあります。
接着剤を覆うと剥がれにくくなるので、接着剤が乾いたら、マニキュアを二度塗りするようにしています。
また、使用後、残っていた接着剤が蓋にくっついて、2回目使用しようとしても、蓋が開けられなかったということもあります。
使う度に、残った接着剤を拭き取れば問題ありません。
日用品の接着剤ではなく、ネイル用の接着剤なので、安心して使用できていいかなぁと思い、5年以上使い続けています。
(3)ティッシュとマニキュアで補修する
ティッシュと透明のマニキュアがあれば、割れた爪の応急処置ができます。
以下の手順で処置してください。
- 2枚重ねのティッシュを、1枚ずつに分けます。
- 分けたティッシュを、割れた箇所と同じサイズに切ります。
- 割れた箇所に、透明のマニキュアを塗り、乾く前に、切ったティッシュを乗せます。
- ティッシュが動かない程度に乾いたら、もう一度、透明のマニキュアを塗ります。
ティッシュの厚みで違和感があるかもしれませんが、透明のマニキュアを塗ることで、ティッシュも透明になるので、目立たなくなります。
まとめ
爪の構造、爪のトラブルと原因、爪を綺麗に伸ばす方法、爪が割れた時の対処法を紹介しました。
爪は三層からできていて、間に水分や脂肪が含まれています。
甘皮を適切に処理したり、爪切りと爪やすりでお手入れをしたりした後に、ネイルオイルやハンドクリームで、爪を保湿しましょう。
また、タンパク質やビタミン類、亜鉛を摂取して、爪に栄養を与えることも大切です。
爪が割れたら、絆創膏や接着剤、ティッシュと透明のマニキュアで応急処置をすることができます。
爪がある程度伸びたら、割れた箇所を切りましょう。
爪を健康的に、綺麗に伸ばして、ネイルアートを楽しんでくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。