雨の日に濡れた革製のカバン、そのままにしておくと色落ちやカビの心配があります。
しかし、実際は面倒で放置してしまうなんて方も多いはずです。
それは、対処方法や手入れ方法を知らないという理由もあるかもしれません。
カバンを部屋に置いておけば自然と乾くのではと考えてしまいがちですよね。
そこで、簡単で最低限やるべき基本的対策をご紹介します。
また、大切な鞄を長持ちさせる8つの秘訣も併せてご紹介しますので、ぜひ行ってみて下さい。
革製のカバンが濡れた時の対処方法
まず、雨に濡れた時の対処方法を見てみましょう。
1.乾いたタオルや布でしっかりと拭き取ります。
ポイントは、たたくように水分を拭くこと。
こすったりすると色落ちやキズにつながるため優しく拭くことがコツです。
革全体が濡れてしまった場合は、タオル・新聞紙・ティッシュ等を中に詰めておくことが重要です。
型崩れを防ぐ効果があるので、必須事項と言えますよね。
2.風通しの良い場所で陰干しします。
ここで気を付けていただきたいのが、直射日光を避けること。
日当たりが良ければ早く乾くのではと考えてしまいがちかもしれませんが。革は熱を与えすぎてしまうと縮んでしまい、一度縮んでしまったら元には戻らないという弱みがあります。
洋服と同じですよね。
湿気が飛ぶまで、風通しの良い日陰で陰干しすることが大切なポイントなのです。
また、ドライヤーやストーブで乾かすのも、シミの原因となることがありますので厳禁です。
3.本革は変形しやすい素材です。形を整えて乾燥させましょう。
中身を全部取り出すことは基本中の基本です。
形が崩れた場合には革用クリームを塗り、メンテナンスを忘れずにすることが大切と言えます。
天気が悪いときには、事前に防水スプレーを活用すると安心ですし、長持ちさせるためには役立つ方法ですので覚えておくと良いかもしれません。
革製カバンの手入れの仕方
オイルメンテナンスと保湿ケア
製品を使用する前に、革全体にオイルやクリームを塗っておくことがおすすめです。
革の健康な状態を保つためには保湿が基本ということです。
2. ブラシや乾いた布に乳化性クリームをつけ、薄く全体に均等に塗りながら、1~2分ブラッシングします。
3. 5分程度置いてから布で乾拭きをし、油分が浸透するまで置いておきましょう。
オイル塗布の頻度は、2か月に1回程度で十分ということですので、それほど苦にもならず、気軽にできそうですよね。
キズや汚れがついた場合
表面上の汚れであれば、市販の消しゴムで軽く擦ることで落とすことができます。
意外と簡単な方法でできますので安心です。
但し、深くキズが入ってしまったら、業者さんに頼まなければなりませんが、表面の細かいキズであれば、水拭きでも隠すことができます。
水拭きをすることでキズとの周辺とをなじませることで目立たなくなりますから便利な方法なので覚えておいてください。
水でなじませて自然乾燥することが必須ですから忘れないでくださいね。
色落ちやカビ対策について
いくら手入れを入念にしたからといって、気を付けないといけないことのひとつが色落ちです。
カバンを肩にかけていて、ふと気が付くと洋服に色が付いていたなんて経験はありませんか。
摩擦や水に濡れることで色移りしてしまいます。
淡い色の洋服は特に色落ちが目立ってしまいますから注意が必要です。
また、カビも厄介な問題と言えますよね。
新聞紙などを詰めたり乾いた布を敷いたり、比較的湿気の少ない場所で保管をするように心がけましょう。
革製カバンの長持ちさせる8つの秘訣
革製カバンは、相対的に高価なものが多いので、出来るだけ手入れを入念にして長持ちさせたい。
誰もがそう思いますよね。
革の素材によって、模様やツヤ、質感が異なるので、手入れが難しいのではないかと断念してしまいがちです。
しかし、基本的な手入れは先述でもご紹介した対処方法で十分ですし、難しく考えることはありません。
但し、手入れが不十分だと修理やリメイク、染め直しなどを要する可能性もあります。
そこで、簡単により長持ちさせるための保管方法と秘訣をご紹介しましょう。
1.袋に入れて保管
毎日同じカバンを使う方は少ないかもしれません。用途によって使い分けている方も多いのではないでしょうか。ですので、正しい保管方法が重要と言えます。
カバンを保管するときは、そのままではなく必ず袋に入れておきます。
この時、ビニール袋は好ましくありません。
必ず通気性の良い不織布(ふしょくふ)のようなものがおすすめです。
不織布は吸水性や抗菌、防臭といった特性があり、保管には最適な素材と言っても過言ではありません。
今や、100円ショップでも手に入りますので気軽に利用できますよね。
2.重ねて保管はNG!形が保たれるような置き方で
通気性の良いところは当然ですが、カバンの上に別のカバンを載せたり、他のものを載せたりすることは良くありません。
また、洗面所やお風呂場のような水回り近くもカビの原因になりますので、避けるべきだと言えます。
防虫剤は、カバンから離して置くことで、カバンに付いてしまうことによる変型を防ぎます。
乾燥剤においても、ゼリー状のものだとカバンにつき、せっかくのお手入れも台無しになってしまいますので、気を付けましょう。
3.エナメル革は、ローションケア
女性用カバンに良く見られる素材のなかに、エナメルがあります。
エナメル革は、一般的な革に使われるクリームは使用できません。
エナメル専用の汚れ落としローションがありますので、知っておくだけで肝心な時には便利ですよね。
4.時々カバンを休ませる
当然のことながら、毎日使用すると革に負担がかかります。
時々休ませることで、水分を乾かすこともできますし、カビなどの雑菌も防ぐことができます。
ぜひ、ローテーションを組んで活用しましょう。
5.容量以上のものは入れない
カバンに入る容量には限度があります。
ついつい荷物が多くなって無理やり入れてしまうということはありませんか。
気持ちは分かりますが、革に負担がかかり破損の原因ともなってしまいますので、カバンの容量以上のものを詰め込みすぎないということも長持ちさせる秘訣です。
6.カバンのしわ(きめ)に沿って拭くこと
畳を掃除するイメージでしょうか。
きめに沿って拭くことでダメージを少なくすることも重要ですよね。
7.ハンドクリームをつけた直後はカバンを持たない
ハンドクリームに限らず、脂成分を含むものを触ったら、必ず手を洗ってから持つようにしましょう。
意外と見落としがちなポイントかもしれません。細かい配慮の積み重ねが重要と言えます。
8.季節ごとの対処法を考える
日本は四季のある独特な気候ですので、その時にあったケアを心がけましょう。
例えば、梅雨の時期には防水スプレーの回数を増やしたり、
夏には、汗に含まれる成分によって革が劣化することがありますので、通気を促すことが必要です。
また、乾燥する冬場は、オイルケアで保湿をすることが効果的と言えます。
季節や用途を考えながら対応を考えるようにすることが大切です。
最後に
いかがでしたか。
革製のカバンの対処法についてご説明させていただきましたが、意外と見落としがちでありながら、実は簡単で必要性のある方法であること。
そして、対処法の秘訣を知ることで、自分のお気に入りのカバンを長持ちさせることができる、実用的な方法ばかりです。
革の種類、用途、季節、様々な効用に役立つ対処法を考え、実践してみましょう。
続けることで、カバンにも味が出ますし、愛着の湧く自分だけのカバンを作り出すことができるのは最も魅力的です。
ぜひ、試みてくださいね。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。