「お彼岸」と聞くと秋を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
実は、お彼岸は春と秋の年2回あります。
春と秋のお彼岸は、どのような違いがあるのでしょうか。
今回は、彼岸の意味と春と秋の違いを中心にご紹介いたします。
 

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彼岸とは

「お彼岸」と聞くと、ご先祖様の供養をするための日というイメージがありますが、その言葉の意味はサンスリット語の「波羅密多(はらみった)」に由来しています。

波羅密多は「完全な」「完璧さ」などの意味を持つ言葉で、悟りの彼岸に達するとの意味もあります。

ここで言う彼岸とは煩悩や迷いのない悟りの世界を指し、生きながら仏の境地に達する6つの修行「六波羅密(ろくはらみつ)」を行うことで到達することができると考えられています。

 

春と秋のお彼岸の違い

春のお彼岸は「春彼岸」、秋のお彼岸は「秋彼岸」と呼ばれますが、それぞれに違いはあるのでしょうか。

お彼岸が私たちが住む現世と故人が住むあの世が最も通じやすい日と考えられていることから、それぞれに大きな違いはありません
春のお彼岸も秋のお彼岸もご先祖様の供養を行います

おはぎとぼたもち

春も秋もお彼岸の意味に違いはなく、どちらもご先祖様の供養を行う日ですが、唯一違いがあるとすればお供え物のぼたもちとおはぎです。

春にはぼたもち、秋にはおはぎを供えるのですが、どちらも同じ物だというのにお気づきでしょうか。

春彼岸に供えるぼたもちは「牡丹餅」と書き、春に咲く牡丹の花を小豆の粒に見立てて名付けられました。
秋彼岸に供えるおはぎは「お萩」と書き、秋の七草である萩の花が小豆の粒に似ていることから名づけられました。

ぼたもちとおはぎには、こしあんか粒あんか。餅米の粒が粗いのか餅なのか等の違いはありますが、材料も作り方も同じで全く同じ食べ物です。
では、どうして彼岸にぼたもちとおはぎと区別して供えるのでしょうか。

小豆の収穫時期と魔除け効果

なぜ彼岸にぼたもちとおはぎを供えるのかと言うと、古来より小豆の赤い色には魔除けの効果>があると信じられており、邪気を祓う食べ物として供えられてきました

また小豆は4~6月に種をまき、9~11月に収穫を行うため、収穫したての皮が柔らかい小豆が手に入ることから、そのまま粒あんとしてぼたもちを作って供えたという説もあります。
 

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彼岸に墓参りをする理由

彼岸は昼と夜の長さが同じになる日であることから、私たちが住む現世と故人が暮らすあの世が最もつながりやすいと考えられています。

日本に伝わる仏教の考えでは東側の「此岸(しがん)」を生きる人が住み、亡くなった故人が西側の「彼岸(ひがん)」に住むと考えられています。

現世とあの世が最もつながりやすくなる春と秋の彼岸の時期にご先祖様の供養を行うことで、極楽浄土に行けると考えられていることから、彼岸にご先祖様の供養を行う習慣が定着しました。

 

お彼岸にはこのような意味があることから、秋分の日や春分の日が祝日法によって制定されるまでは、「春季皇霊祭」「秋季皇霊祭」という皇室方の御霊を祀る儀式の日に定められていました。
昭和22年まで続いた皇霊祭は国民の祝日でなくなった現在でも、宮中で秋季皇霊祭・春季皇霊祭として先祖の御霊を祀る宮中祭祀として行われています。

昔は宮中祭祀としての国民の祝日でしたが、春分の日・秋分の日が制定されたことにより、私たち庶民の間でも先祖を供養する日が定着しました。
 

知っておきたいお彼岸のマナー

多くのご家庭では先祖のお墓参りはそこまで堅苦しい儀式ではありませんが、最低限のマナーがあるのをご存知でしょうか。

このマナーを知らないと、よその家に先祖供養に訪れた際に恥をかくことになりますので、正しいマナーをちゃんと学んでおきましょう。

お彼岸を迎える前に下準備をする

自宅にお仏壇や墓がある場合は、お彼岸を迎える前にお仏壇と墓の掃除を行います
お仏壇の掃除を行うときは、仏具の掃除も忘れないようにしましょう。

先ほどご紹介したように、春にはぼたもち、秋にはおはぎをお供えする以外に、菓子や果物・精進料理を供えます。

彼岸の先祖供養に伺う場合

実家や義実家など、先祖供養で親族が集まるというご家庭も多いですよね。

この場合は、

お香典を忘れずに持参します。
また、お香典はお線香を届けることに由来しています。
そのため、現金と併せてお線香を届けるようにしましょう

お墓参りをする時のマナー

お墓は家族全員で守るものですので、お墓参りには家族全員で出かけます。

お線香やマッチ・ライター、季節の花やしきみ、お供え物を持参します。

お墓を管理している方が高齢、もしくは体にハンディがある方の場合、お墓掃除をするのが難しい場合があります。
この場合、お墓参りに来た時にお墓やお仏壇の掃除を行いましょう。

お供え物は墓石に直接おかず、二つ折りにした半紙の上に置きます。
果物や菓子など食べ物のお供え物の他、きれいな水も一緒に供えましょう。
花立てに供花をさす時は、長さを整えてからお供えします。

注意!
カラスやイノシシなどのエサになってしまうので、帰る時は食べ物や飲み物のお供え物は持ち帰るようにしましょう。

 

まとめ

私たちが当たり前に過ごしていたお彼岸は、生きる人と亡くなった故人が住む世界が最もつながりやすい日でした。

そのため、1週間あるお彼岸の期間中にご先祖様の供養を行い、お仏壇やお墓の掃除を行います

また、お彼岸は春と秋の年に2回ありますが、どちらも違いはなくご先祖様の供養を行います。
強いて言えばお供え物のぼたもちとおはぎの違いだけなので、季節に合わせてお供え物を変えるようにしましょう

最後までお読みいただきありがとうございました。
 
 

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