「買った服が入らない!」、「病院で、痩せるように指導された!」など、体重を減らしたいと思うきっかけはたくさんあります。
中でも、ご飯を抜く「炭水化物ダイエット」に取り組む方も多いのではないでしょうか?
今回は、スメルハラスメント(スメハラ)の原因の一つである「ダイエット臭」のメカニズムや、改善方法や対策を紹介します。
ダイエット臭とは
ダイエット臭は、
主に炭水化物ダイエットを行った時に発生するにおいで、運動を中心にした健康的なダイエットでは、ほとんど発生しません。
炭水化物ダイエットは、その言葉のとおり、ご飯や麺類などの炭水化物を摂取しないダイエットです。
ダイエット臭には3段階あるといわれていて、
- 第1段階 油っぽいにおい
- 第2段階 アンモニアのにおい
- 第3段階 甘酸っぱいにおい
が発生します。
ダイエット臭の発生過程について、段階別に説明します。
第1段階
炭水化物を制限して、エネルギー源である糖が体内で不足すると、エネルギーを生み出そうと、中性脂肪を分解し始めます。中性脂肪が分解されると、「脂肪酸」というにおいの成分が生み出されます。
通常、脂肪酸はミトコンドリアのTCA回路で燃焼されますが、無理なダイエットによって、TCA回路の回転が減速し、脂肪酸が完全に燃焼しきれなくなってしまいます。
燃焼されなかった余分な脂肪酸は、汗や皮脂と一緒に体外に排出されて、油っぽいにおいが出始めます。
第2段階
食事制限をメインとしたダイエットによって、基礎代謝が低下します。
血液の循環が滞って、酸素が身体の隅々まで行き届かなくなり、やがて乳酸が発生して、アンモニアのにおいが出始めます。
第3段階
長期間の食事制限により増加し続けた脂肪酸が、ダイエット臭のメインの原因物質である「ケトン体」と結合して、甘酸っぱいにおいが出るようになります。
ケトン体は、体内の糖質が不足して、中性脂肪がエネルギー源として使われることで発生します。
しかし、ケトン体は酸性物質なので、血中でケトン体が増え過ぎると、血液が酸性に傾き、甘酸っぱいにおいや体調不良を引き起こしてしまいます。
もし、ダイエットをしていないのに、ダイエット臭が発生しているという方は、糖尿病にかかっているかもしれません。病院で検査を受けましょう。
ダイエット臭の改善方法と対策
糖質を適度に摂取する
ケトン臭は、基礎代謝が低下して、エネルギーが不足している証拠です。
炭水化物を完全に抜くのではなく、糖質を適度に摂取することで、ケトン体の発生を抑えられ、ケトン臭を軽減できます。
有酸素運動を行う
有酸素運動は基礎代謝を高め、脂肪酸の発生を抑制できるので、ダイエット臭を弱めることができます。
アルカリ性食品を摂取する
脂肪をエネルギーとして分解、燃焼すると、身体が酸性に傾き、ダイエット臭が発生します。
体内をアルカリ性にすると、においを軽減できるので、身体が酸性に傾く肉類を控えて、アルカリ性食品を積極的に摂取しましょう。
アルカリ性食品の中でも、緑黄色野菜、ひじきやワカメなどの海藻類、大豆などは低カロリーで、ダイエット中の食事にオススメです。
最後に
ダイエット臭は、炭水化物ダイエットなど、極端な食事制限をした場合に発生します。
綺麗に、健康的になるために取り組むダイエットで、身体から嫌なにおいが出るなんて逆効果ですよね。
適切な食事制限、適度な運動をして、時間をかけてダイエットしましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。