「ミョウバン」と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか?
小学校の理科の授業や自由研究で使うミョウバンですが、ミョウバンを使ってできるミョウバン水は、私達が抱える悩みを解決してくれる物質なのです。
ミョウバン水の作り方、効果と使用方法を紹介します。
第一章:ミョウバン水とは
ミョウバンは、別名を硫酸カリウムアルミニウムといい、カリウムやアルミニウムなどが化合した複合塩の総称で、主に食品添加物として使用されています。
例えば、
クッキーやスポンジケーキをつくる時にベーキングパウダーとして、茄子の漬け物をつくる時に色付けの安定剤として使用されています。
ミョウバン水は、このミョウバンを水に溶かした液体をさします。
第二章:ミョウバン水の作り方
ミョウバン水の作り方は、水とミョウバンを混ぜるだけです。
ミョウバンは、スーパーの調味料コーナーや漬け物コーナー、ドラッグストアなどで手に入ります。
市販のミョウバンは、結晶の生ミョウバンを加熱処理した焼きミョウバンなので、焼きミョウバンを使ったミョウバン水の作り方を紹介します。
・水道水:150ml
・保存容器(空のペットボトルなど)
です。
作り方は、保存容器に、焼ミョウバンと水道水を入れて、軽く振り、一晩置くだけです。
ミネラルウォーターではなく、水道水を使う理由は、水道水に塩素が含まれているためです。
塩素がなければ、日保ちしません。
水道水で作った場合、冷蔵庫で1週間、常温で3日間ほど保存できます。
次章で、ミョウバン水の使い方と効果を紹介します。
ミョウバン水を持ち歩きたいと思った方は、スプレーボトルにミョウバン水を入れると便利です。
第三章:使い方と効果
先述したミョウバン水は原液なので、使う時には、別の容器にミョウバン水(原液)を入れて、その10倍の水を入れて、薄めて使いましょう。
原液のまま使ったり、濃度が高いまま使ったりすると、皮膚が炎症を起こしてしまうおそれがあります。
使用する前に、万が一炎症を起こしても外から見えづらい腕の内側などの皮膚に、ミョウバン水を湿らせたコットンをつけ、炎症を起こさないかどうかを確認する、パッチテストをすると安心ですよ。
ミョウバン水には、主に3つの効果があります。
(1)殺菌作用
ミョウバン水を皮膚にかけると、雑菌の繁殖を防ぐことができます。
ミョウバン水は酸性で、アルカリ性を好む雑菌は酸性に弱く、酸性の環境では繁殖することができないためです。
洗顔後、ミョウバン水をスプレーし、乾くまで、5分ほど放置します。
その後、いつも通り、化粧水や乳液などを使って、スキンケアしてください。
背中や腕など、洗面所ではなかなかケアできない箇所のニキビに悩んでいる方は、ミョウバン風呂を試してみてはいかがでしょうか。
ミョウバン風呂は、湯船に原液を30mlほど入れて、よくかき混ぜます。
少しでも異変を感じたら、水道水ですぐに洗い流してくださいね。
ミョウバン風呂を、気になる箇所にかけて、1時間ほど放置した後に、スポンジなどでこすると、綺麗に落とすことができます。
また、ミョウバン水には殺菌作用があるので、風呂場のカビ予防にもなります。
ただし、濃度が高いミョウバン風呂では、浴槽が傷む可能性がありますので、注意しましょう。
(2)消臭効果
ミョウバンには、アルミニウムの他、カリウムや鉄など、さまざまな金属が含まれていて、これらの金属が酸化還元反応を起こすことで、におい成分そのものを消し去ったり、におい成分を中和して消臭したりします。
皮脂が酸化して発生する加齢臭も酸化して、抑えてくれます。
特に、酸性であるミョウバンは、アルカリ性であるアンモニアを消臭するのに最適で、汗のにおいを効果的に抑えます。
汗をかきやすい脇や背中、足の裏に、ミョウバン水をかけましょう。
その他、ミョウバン水の消臭効果を期待できる例を紹介します。
ペットのマーキングを消臭する
飼っているペットがマーキングした箇所にミョウバン水をかけると、においを抑えることができます。
ペットはマーキングした場所でトイレをする習性があるので、トイレトレーニング中の方は常備しておくと便利です。
ペットの体内にミョウバンが多量に取り込まれると、最悪の場合、死に至るおそれがあります。
生乾き臭を消臭する
中干しすると気になる生乾き臭は、洗濯する時に、柔軟剤の代わりに、ミョウバン水を50ml入れると、生乾き臭や汗臭さを防ぐことができます。
生ゴミのにおいを消臭する
特に梅雨時や夏場は、生ゴミのにおいが気になりますよね。
ゴミ箱の蓋を閉めていてもにおったり、蓋を開けると悪臭がしたりします。
このような時には、ゴミ袋の中に、ミョウバン水をかけましょう。赤ちゃんのオムツのゴミ箱にかけるのも、効果的ですよ。
トイレを消臭する
トイレのにおいが気になった時に、芳香剤や香り付きの消臭スプレーを使っている方が多いと思います。
消臭スプレーを使い過ぎて、においがいろいろと混ざってしまったように感じたことはありませんか?
ミョウバン水なら、消臭するだけなので、不快なにおいが発生することはありません。
頭皮を消臭する
頭皮のにおいが気になる場合、シャンプーした後に、頭皮にミョウバン水をかけて、マッサージしましょう。
マッサージした後に髪を乾かさず、頭皮にミョウバン水をかけたままにしていると、髪の色が抜けたり、薄毛になったりしてしまうので、ドライヤーなどですぐに乾かしてくださいね。
靴のにおいを消臭する
革靴やブーツはにおいがこもりやすく、また、湿度が高いため、雑菌が繁殖しやすい環境です。
靴の中に、ミョウバン水をかけることで、雑菌が繁殖するのを抑え、気になる足のにおいを消すことができます。
ミョウバン水をかけた後は、靴の中をしっかり乾かしてから履いてくださいね。
(3)制汗作用
ミョウバンには、収れん作用があります。
汗にはにおい成分が含まれているので、汗を抑えれば、においも抑えることができます。
古代ローマ時代から、ミョウバンは制汗剤として使用されてきました。
効果はもちろん、安全性も高く、安心して使うことができますね。
まとめ
ミョウバン水の作り方、使い方と効果を紹介しました。
ミョウバン水の魅力を感じていただけたでしょうか?
ミョウバン水には、殺菌作用、消臭効果、制汗作用があり、私達が抱える汗やトイレのにおい、加齢臭、発汗などの悩みを解決してくれます。
ミョウバンと水と容器さえあれば、簡単に作ることができます。
ミョウバン水をスプレーボトルに入れて携帯し、エチケットとして、気になるにおいや汗をいつでも対策できるようにしましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。