朝食時や昼食後に欠かせないコーヒー。
コーヒーは、私達の忙しい毎日に、ホッとした時間を与えてくれますよね。
最近では、コーヒーショップでなくても、コンビニや自動販売機などで、挽き立てのような美味しいコーヒーを手に入れられるようになりました。
しかし、中には、コーヒーを飲むと、身体がだるくなったり、気分が悪くなったりする方がいます。
そのような方は、コーヒーに対してアレルギーがあるのかもしれません。
そこで、コーヒーアレルギーの原因と症状、対処方法、コーヒーアレルギーでも飲めるカフェインレスコーヒーを紹介します。
第一章:コーヒーアレルギーの原因と症状
卵アレルギー、小麦粉アレルギー、牛乳アレルギーなど、アレルギーにはさまざまな種類がありますが、コーヒーにもアレルギーがあるといわれています。
コーヒーアレルギーという言葉を初めて聞いた方もいるのではないでしょうか?
コーヒーアレルギーの原因と症状を紹介します。
1.コーヒーアレルギーの原因
コーヒーの生豆の表面に、シルバースキンと呼ばれる薄皮があり、運搬したり加工したりする工程でその薄皮が剥がれ、塵や小さなほこりになります。その塵やほこりを体内に取り込むことで、アレルギーを引き起こしてしまうのです。
コーヒーそのものに、アレルギーの原因はなく、ほこりアレルギーに似ていると考えれば分かりやすいと思います。
では、コーヒーの製造過程に携わっていない私達に、
コーヒーを飲むと、体がだるくなった、気分が悪くなったという体調不良が起きるのは何故なのでしょうか?
これは、コーヒーに含まれる仮性アレルゲン(アレルギーによく似た反応を引き起こす物質)やカフェインが原因だといわれています。
医学上のコーヒーアレルギーとは全く異なるものですが、ここでは、便宜上、コーヒーを飲むことで引き起こされる体調不良を「コーヒーアレルギー」と呼ばせていただきます。
2.コーヒーアレルギーの症状
コーヒーアレルギーには、主に5つの症状があります。それぞれの症状を詳しくみていきましょう。
1.吐き気
コーヒーアレルギーで最も多い症状が吐き気です。
コーヒーに含まれているカフェインには、胃酸を分泌する作用があります。
コーヒーをたくさん飲むと、カフェインを過剰に摂取することになり、胃酸が過剰に分泌され、吐き気を引き起こしてしまいます。
コーヒーを飲み過ぎて、吐き気を催すのは当たり前ですが、コーヒーを少量飲んでも吐き気を催すのであれば、コーヒーアレルギーかもしれません。
2.湿疹
コーヒーは刺激物のひとつで、痒みを誘発させたり、強めたりする働きがあります。
また、コーヒーをたくさん飲むと、胃が荒れて、湿疹が出るのだとか。
特に肌が弱い方、敏感肌の方は、痒みや湿疹が出やすいです。
湿疹は小さな膨らみなので気付きにくいですが、湿疹の原因が特になく、コーヒーを控えることで改善されるなら、コーヒーアレルギーかもしれません。
3.貧血
コーヒーには、カフェインの他にも、さまざまな成分が含まれています。
その中のひとつが、コーヒーの渋味であるタンニンですが、実は、タンニンは身体にとって悪い成分なのです。
身体に鉄分が吸収されにくいということは、貧血を起こしやすいということ。
コーヒーを飲む度に貧血になるなら、コーヒーアレルギーかもしれません。
4.くしゃみ
花粉症と同じように、コーヒーを飲むと、くしゃみが何度も出ることがあります。
これは、身体がコーヒーに含まれる仮性アレルゲンを排除しようとするためです。
花粉症や風邪ではないのに、コーヒーを飲む度にくしゃみが出るなら、コーヒーアレルギーかもしれません。
5.腹痛
コーヒーには、カフェインと同じく、胃酸を分泌させる働きをもつクロロゲン酸が含まれています。
起床時など、空腹状態でコーヒーを飲むと、これらの成分によって胃酸が過剰に分泌され、胃痛を起こすおそれがあります。
利尿作用のあるコーヒーを飲み過ぎて、腹痛や下痢を引き起こす可能性はありますが、コーヒーを少量飲んでも腹痛になるのであれば、コーヒーアレルギーかもしれません。
第二章:コーヒーアレルギーの対処方法
1.コーヒーアレルギーの有無を知るには
アレルギーには、即時型アレルギー(体内に取り込んですぐに症状が現れるアレルギー)と遅発型アレルギー(体内に取り込んでしばらくしてから症状が現れるアレルギー)の2つの種類があります。
食物アレルギーであれば、該当の食べ物を摂取してから、2時間以内に症状が現れるといわれています。
一方、遅発型アレルギーは症状がしばらくしてから現れるため、アレルギーの原因が判りにくいです。
該当の食べ物を摂取してから、6~24時間後に、症状が徐々に現れるといわれています。
24時間あれば、たくさんのものを体内に取り込んでいますよね。
また、症状が徐々に現れるので、発症していることにも気付きにくいです。
コーヒーは遅発型アレルギーだといわれています。
内科や耳鼻科、皮膚科など、アレルギー検査を行っている病院に行けば、コーヒーアレルギーかどうか判るかもしれません。
しかし、先述したように、医学上のコーヒーアレルギーとは、コーヒーの製造に携わる人に多いアレルギーなので、一般的なアレルギー検査には、コーヒーやカフェインが検査項目に含まれていません。
コーヒーやカフェインが検査項目に含まれていたとしても、医学上のコーヒーアレルギーの症状と先述した症状は大きく違い、知りたい結果を得られないかもしれません。
また、先述したように、コーヒーそのものにアレルギーの原因はなく、コーヒーに含まれる仮性アレルゲンやカフェインが、コーヒーアレルギーを引き起こしているといわれています。
仮性アレルゲンには、過剰に摂取した時に症状が強くなる、また、症状が毎回起こるとは限らないという特徴があります。
この特徴から、自身がコーヒーアレルギーかどうか自己判断するしかありません。
コーヒーアレルギーと間違いやすいのは、カフェイン中毒です。
カフェインの過剰摂取は、頭痛、精神不安定などの症状が現れる他、体内にカフェインが不足すると禁断症状が現れ、生命に関わるほど重症化することもあります。
カフェインを1日に600mg以上摂取していると、カフェイン中毒になる可能性が高いといわれています。
コーヒーアレルギーなのか、カフェイン中毒なのかを見分けるには、摂取しているカフェインの量を把握したり、コーヒーの他にカフェインが含まれているココアや栄養ドリンク、お茶などを摂取したりすることが必要です。
コーヒーを摂取せず、これらの飲み物を摂取しても、症状が現れる場合、コーヒーアレルギーではなく、カフェイン中毒である可能性が高いです。
逆に、これらの飲み物を摂取して、症状が現れなければ、コーヒーアレルギーだと判断できます。
2.コーヒーアレルギーがあると判断した場合
コーヒーアレルギーだと自己判断し、改善したい場合、コーヒーやコーヒーを原材料としているコーヒーゼリー、ティラミスなどの食品を生活から取り除くことが必要ですが、仮性アレルゲンによるアレルギー反応は、食物アレルギーのように、徹底的に取り除かなくてもいいといわれています。
コーヒーの大量摂取を控えたり、連日の摂取を控えたりするだけで、症状が現れるのを防ぐことができます。
また、身体の調子が悪い時は、症状が現れやすくなっています。
摂取するコーヒーを少量にするのではなく、全く飲まないようにしましょう。
身体がコーヒーのない生活に慣れれば、コーヒーを再び飲んでも、アレルギー症状がなくなっているかもしれません。
【参照】コーヒーアレルギー|原因や症状・対策方法
第三章:コーヒーアレルギーでも飲めるカフェインレスコーヒー
コーヒーアレルギーには、カフェインが大きく関わっています。
コーヒーアレルギーだけれども、コーヒーを味わいたいという方には、カフェインレスコーヒーがおすすめです。
カフェインレスコーヒーは、その名の通り、カフェインが90%以上カットされているコーヒーです。
しかし、タンニンやクロロゲン酸は含まれているので、貧血や腹痛の症状が現れる方は、カフェインレスコーヒーも控えるほうが無難です。
1.カフェインレスコーヒーの効果
カフェインレスコーヒーは、コーヒーと同じ味と香りを味わうことができるのはもちろん、高血圧や低血圧に効果があるといわれています。
また、コーヒーには、カフェインによる脂肪燃焼効果があるのですが、この効果はクロロゲン酸にもあるといわれています。
カフェインレスコーヒーでも、ダイエット効果を得られるのです。
2.おすすめのカフェインレスコーヒー
「ネスカフェ ゴールドブレンド カフェインレス」は、カフェインを97%カットしつつも、十分にコーヒーの味わいを堪能できます。
こんなことなら、もっと前から飲んでいればよかった、と後悔しました。
「ネスカフェ ゴールドブレンド カフェインレス」には、粉をお湯で溶かして飲む瓶タイプ、そのまま飲めるペットボトルタイプがあります。
ホットで飲みたい時、アイスで飲みたい時に飲み分けると便利です。
【参照】カフェインレスでもおいしいオーガニックコーヒー
まとめ
コーヒーアレルギーの原因と症状、対処方法、コーヒーアレルギーでも飲めるカフェインレスコーヒーを紹介しました。
医学上のコーヒーアレルギーは、コーヒーの製造に携わる人に多いアレルギーですが、ここでは、便宜上、「『コーヒー』を摂取した結果生じる異常な免疫反応(『アレルギー』)」をコーヒーアレルギーと呼ばせていただきました。
コーヒーアレルギーは遅発型アレルギーで、コーヒーを摂取してから6~24時間後に、症状が徐々に現れるので、コーヒーが原因で体調を崩していることに気付きにくいです。
また、一般的なアレルギー検査には、コーヒーやカフェインが検査項目に含まれていないので、コーヒーアレルギーかどうかは、カフェインの摂取量、食生活や症状から自己判断するしかありません。
コーヒーアレルギーだと判断したら、コーヒーの摂取を控えましょう。
しばらく控えれば、コーヒーを再び飲んでも、アレルギー症状がなくなっているかもしれません。
コーヒーアレルギーには、カフェインが大きく関わっています。
コーヒーアレルギーだけれども、コーヒーを控えたくないという方には、カフェインレスコーヒーがおすすめです。
飲みたいものを我慢すると、ストレスがたまります。
この機会に、コーヒーの他にリラックスできる飲み物を探すのもいいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。