「寒中見舞い」って聞きなれないですよね。
今は、喪中とかでなければ、出す人はほとんどいなくなりました。
本来、暑い時期は「暑中見舞い」寒い時期は「寒中見舞い」と季節ごとに相手のことを思い「お元気ですか?」と手紙を書いていました。
寒中見舞いは、時期的にお正月明けに出しますので、喪中の時は新年のあいさつの欠礼なども書いていました。
それが残り、現代は、喪中はがきの代わりのような役目を持っています。
先方の様子伺いなので、元々喪中はがきほど形式的なことはありませんが
現代では、喪中はがきの代わり的な要素が強くなってきていますので注意も必要です。
そもそも「寒中見舞い」って何なんでしょう?
本来は、二十四節気の「小寒」から「節分」の間に出す手紙で
一年で一番寒いと言われているこの時期に
「寒い日が続きますが、お元気ですか?」と様子伺いの手紙を出していたのです。
よく「寒の入り」と聞きますが、この寒の入りは小寒の日のことを言います。
昔の人は、今と違って郵便しか連絡をとる手段がなかったですからねぇ
時期的に、お正月明けになりますので、喪中の人が年賀状などを出せないときに、
寒中見舞いに新年の挨拶が出来ななったことを加筆して出していました。
「喪中はがき」で新年のあいさつをご遠慮させていただき。「寒中見舞い」でフォローしていたんですね。
そこから、喪中はがきを出せなかった人などに、寒中見舞いでというようになっていったのでしょう。
寒中見舞いはいつ出したらいいの?
寒中見舞いの出す時期は松の内が明けた日から節分(2月3日頃)までの間です。
関西は1月15日
となっています。関西の人に出すときには気をつけましょう。
松の内は小正月である1月15日まででしたが、江戸時代に徳川家が7日としたそうです。
だから、関東は7日、関西は15日と言われています。
小寒は1月の5日頃ですので松の内が明けたら「寒中見舞い」を出すようにしましょう。
ちなみに節分(立春)を過ぎると「余寒見舞いに」なります。
余談ですが、
「余寒見舞い」は、夏でいうと「残暑見舞い」
にあたります。
見舞状を出すのは、暑い時期と寒い時期だけです。したがって、余寒見舞いで出さなければ、次に出すタイミングは暑中見舞いになります。
そうならないように、早い目に寒中見舞いを出しましょう。
寒中見舞いの文例と注意点!
喪中のときの、寒中見舞いの文の内容はほぼ決まっており
下に例文を載せておきます。
これらは、「年賀状・暑中見舞いドットコム」に掲載のものを転写したものです。
他のサイトにも例文はたくさんありますので探してみては如何でしょう。
ーーーーーーーーーーーーーー こ こ か ら -------------
寒中お見舞い申し上げます
寒さはこれからが本番ですが、皆様にはお変わりございませんか。
【故人続柄】の喪中のため年始のご挨拶を差し控え、失礼いたしましたが、
今年もなにとぞよろしくご厚誼のほどお願い申し上げます。
寒中お見舞い申し上げます
ご丁寧なお年始状をいただき、有難く存じます。
亡き【故人続柄】の喪中につき年頭の挨拶を控えさせていただきました。
旧年中にお知らせ申し上げるべきところ、年を越してしまいました非礼を深謝いたします。
寒い日が続きますが、風邪など召されませぬようお気を付けください。
寒中お見舞い申し上げます
年頭のご挨拶を頂きありがとうございました。
【故人続柄】は【死去年月】に他界いたしました。
旧年中にお知らせ申し上げるべきものを、年を越してしまいましたご無礼の段、どうかお許し願います。
故人が生前に賜りましたご厚情に深謝申し上げますとともに、この厳寒の折柄、皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
寒中お見舞い申し上げます
【故人続柄・敬称】ご逝去のこと、存じ上げなかったとはいえ、
新年のご挨拶を申し上げ大変失礼いたしました。
寒い日が続きますが、皆様お元気でお過ごしください。
寒中お伺い申し上げます
御喪中をわきまえず年始状を差し上げてしまい、深くお詫び申し上げます。
遅ればせながら、【故人続柄・敬称】のご冥福をお祈り申し上げます。
本格的な寒さを迎える折、御身お大切に、元気でお過ごしくださいますよう。
ーーーーーーーーーーーーーー こ こ ま で -------------
提供元:年賀状・暑中見舞いドットコム
http://www.nengasyotyuu.com/bunrei/season/season_02/
注意点
1.年賀状は使いません。
官製はがきなら葉書の切手面が「胡蝶蘭」のものが落ち着いた感じでよく使われます。
私製はがきを使う場合は、普通の切手を貼りましょう。(赤色とか金色などの派手な切手はやめましょう)
弔辞用の切手は貼らないようにしましょう。
2.「おめでとう」や「喜」「慶」「賀」といったお祝いを連想させる文字は使わない。
3.一筆近況などを書き加えるのは大丈夫ですが、写真を貼ったりするのはやめましょう。
このとき、「子供が生まれました」とかも大丈夫ですが、坦々と事実だけ書くようにしましょう。
例えば、「〇月〇日長女が生まれました。一度遊びに寄せていただきます」のように
寒中見舞いは誰に出すのか?
寒中見舞いなので、誰に出しても大丈夫です。
ただ、喪中はがきを出した人と出していない人では文面が変わりますので、区別はしっかりと点けた方が良いです。
必ず出さないといけない人
年末に近親者が亡くなった場合は、
喪中はがきを出せていないと思いますので、故人を含め年賀状をいただいた人全員に出しましょう。
故人あての年賀状は、喪主を務めた人の名前で出せばよいです。
喪中はがきを出したが漏れていて年賀状をいただいた人。
最後に
「寒中見舞い」も、日本の伝統文化の一つです。
普段使われなくなったものがたくさんありますが、日本人として知っておいても良いのでしょうか!
きっと、ここに来られた方は、必要に迫られて来られたのだと思いますが、この機会に覚えておきましょう。
昔の常識、今の雑学ですね(笑)
最後までお読みいただきありがとうございました。
こちらも参考にしてください。
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