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離乳食が始まるまでは、授乳したり、ミルクを飲ませたりして、赤ちゃんを育てますよね。
授乳するお母さんはお母さん自身がバランスのいい食事を摂るように、ミルクを飲ませるお母さんは飲ませる回数や哺乳瓶の消毒に気を遣ってきたことだと思います。

そして、離乳食が始まると、お母さんはレシピ本などを見て、献立を一生懸命考えます。

しかし、中には、子どもが好き嫌いをしたり、食べムラがあったりして食べきらず、食事の栄養バランスが気になるお母さんも多いのではないでしょうか?

不足しがちな栄養素をどのように補えばいいのでしょうか?

幼児の一日の必要摂取カロリーと食事摂取基準(たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量)を男女別・年齢別にご紹介します。
併せて、幼児が不足しがちな鉄分とカルシウムの必要量と推奨量や摂る方法を紹介します。

また、気になる「お子様ランチ」のカロリーや栄養成分についてもご説明します。

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第一章:幼児の一日の必要摂取カロリーと食事摂取基準

1.摂取カロリーとは

摂取カロリーとは、食事で摂るカロリーのこと。
私達の体重は、摂取カロリー基礎代謝量(意図的に身体を動かさず、安静にしている状態で消費されるエネルギー量)、消費カロリー(意図的に身体を動かして消費されるエネルギー量)の3つによって左右されます。

摂取カロリーが基礎代謝量と消費カロリーの合計を超えると、超えた分が脂肪として、体内に蓄えられます。

つまり、体重を現状維持したい場合、摂取カロリーが基礎代謝量と消費カロリーの合計と同じ数値になるように、食事を摂ればいいということです。

2.幼児の一日の必要摂取カロリー

厚生労働省は男女別、年齢別に、一日の必要摂取カロリーの目安を発表しています。
厚生労働省のページ(PDF)

消費カロリーは性別や年齢はもちろん、職業によって異なるため、身体活動レベル(1日あたりの総エネルギー消費量を、1日あたりの基礎代謝量で割った指標)を「低い」、「普通」、「高い」の3つに分類しています。

身体活動レベルが低ければ、必要摂取カロリーも低く、身体活動レベルが高ければ、必要摂取カロリーも高いと発表しているのです。

しかし、小学生以上ならまだしも、幼児以下の子どもの身体活動レベルを分類することは困難です。

 

そこで、活動レベルを分類せずに、1~5歳の女の子、男の子の一日の必要摂取カロリーを次のように定めています

女 の 子男 の 子
1~2歳3~5歳1~2歳3~5歳
900kcal1250kcal1000kcal1300kcal

3.食事摂取基準とは

食事摂取基準とは、厚生労働省が国民の健康を維持、増進することを目的に制定した、各栄養素の摂取量の基準です

栄養素が不足することによって生じる栄養素欠乏症、生活習慣病の防止も目的としています。

4.幼児の一日の食事摂取基準

1~5歳の女の子、男の子の一日の食事摂取基準を次のように定めています。

(ビタミンや食物繊維なども定められていますが、こちらでは、飲食店の栄養成分表でよく取り上げられる栄養素、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量にしぼって紹介します。)

【女の子】

1 ~ 2歳3 ~ 5歳
平均必要量推奨量平均必要量推奨量
たんぱく質15g20g20g25g
1 ~ 2歳3 ~ 5歳
目 標 量目 標 量
脂  質20~30g27.77~41.66g
炭水化物112.5~146.25g156.25~203.125g
食塩相当量3.5g未満4.5g未満

1日に必要なエネルギーに対して、脂質は20~30%、炭水化物は50~65%摂るべきだといわれています。
1gの脂質には9kcalのエネルギー、1gの炭水化物には4kcalのエネルギーがあるので、脂質の計算式は脂質=(エネルギー必要量900kcal×0.2~0.3)÷9、炭水化物の計算式は炭水化物=(エネルギー必要量900kcal×0.5~0.65)÷4となり、計算した結果が上記の数値です。

【男の子】

1 ~ 2歳3 ~ 5歳
平均必要量推奨量平均必要量推奨量
たんぱく質15g20g20g25g
1 ~ 2歳3 ~ 5歳
目 標 量目 標 量
脂  質22.22~33.33g28.888~43.33g
炭水化物125~162.5g162.5~211.25g
食塩相当量3.0g未満4.0g未満

1日に必要なエネルギーに対して、脂質は20~30%、炭水化物は50~65%摂るべきだといわれています。
1gの脂質には9kcalのエネルギー、1gの炭水化物には4kcalのエネルギーがあるので、脂質の計算式は脂質=(エネルギー必要量1000kcal×0.2~0.3)÷9、炭水化物の計算式は炭水化物=(エネルギー必要量1000kcal×0.5~0.65)÷4となり、計算した結果が上記の数値です。

5.お子様ランチのカロリーと栄養成分

厚生労働省の離乳食ガイドラインによると、離乳食が完了するのは1歳半頃だそうです。
お刺身などの生ものは別にして、1歳半から2歳にかけて、大人と同じ食べ物を徐々に食べられるようになるのですね。

離乳食が完了すると、それまで料理を頑張ってきたお母さんの中には、「そろそろ外食したい!」と思うようになるお母さんもいます。

そこで、子どもが少し騒いでも目立たないファミリーレストランで、おもちゃが付いてくるお子様ランチを注文するお母さんが多いのですが、お子様ランチのカロリーや栄養素はどうなのでしょうか?
それぞれ、詳しくみていきましょう。

お子様ランチのカロリー

お子様ランチの定番であるハンバーグセットやカレーセットは600kcalを超えます。
大人にとってはヘルシーメニューの定番であるうどんセットは500kcalを超え、
ドリンクバーがセットであれば、ジュースを飲んで、一食で合計600~700kcalを超える可能性も。

お子様ランチの内容としては、離乳食が完了していれば食べても問題がなさそうですが、摂取カロリーが気になりますよね。

お子様ランチは3歳が食べられる量を目安につくられているといわれていますが、3歳の男の子の一日の必要摂取カロリーは1300kcalなので、お子様ランチ1食でその半分を超えてしまいます

また、ハンバーグやフライドポテト、ゼリーなど、子どもが大好きな食べ物が盛られているお子様ランチは、2歳以下の子どもでも完食してしまう可能性があります。

お子様ランチの栄養素

お子様ランチの定番であるハンバーグセットの栄養素をみてみましょう。

ほとんどのハンバーグセットに、ハンバーグ、フライドポテト、ごはん、ゼリーが献立に入っており、レストランによっては、その他にウインナーやブロッコリー、唐揚げなどが入っています。
細かい数値は献立によってもちろん異なりますが、あるお子様ランチの栄養素は次のように公表されています。

お子様ランチの栄養素
  • たんぱく質:14.0g程度
  • 脂   質:25.5g程度
  • 炭水化物 :66.5g程度
  • 食塩相当量:3.5g程度

お子様ランチ1食で食事摂取基準の半分を超えてしまう、あるいは、満たしてしまうことが分かりますね

6.幼児が不足しがちな栄養素

お子様ランチで1食で、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量の一日の食事摂取基準を満たすことが分かりました。お子様ランチを食べなくても、この4つの栄養素については3食で簡単に満たせそうですよね。

では、幼児に不足しがちな栄養素はないのでしょうか?

幼児は身体がどんとん成長する時期で、筋肉や骨、歯をつくる鉄分、カルシウムが特に重要です。
好き嫌いができたり、遊び食べが始まったりする1~3歳の幼児期は、栄養素が偏ったり、不足したりしがちなのですが、中でも、特に重要な鉄分、カルシウムが不足しているといわれています。

鉄分、カルシウムが不足すると、どのような影響があるのでしょうか?それぞれ、詳しくみていきましょう。

鉄分が不足すると・・・

赤ちゃんが生まれる前の妊娠8ヶ月頃から、お母さんから赤ちゃんにたくさんの鉄分が送られます。
生まれてから離乳食が始まるまで、母乳やミルクだけで成長する赤ちゃんは、予め、体内に鉄分を蓄えて生まれてくるのです。

生後6ヶ月を過ぎると、蓄えていた鉄分が減少し始め、
生後9ヶ月を過ぎると、鉄分が不足するようになります。

鉄分不足が貧血を引き起こすことは、多くの人が知っていると思いますが、2歳以下で鉄分が不足している状態が3ヶ月以上続くと、認知能力や運動発達、情緒発達に悪影響を与えるおそれがあるといわれています

カルシウムが不足していると・・・

カルシウムが不足すると、骨の成長が妨げられるだけでなく、骨が脆くなったり、変形したりしてしまいます

また、カルシウムにはイライラした気分を落ち着かせる働きがあるため、カルシウムが不足すると精神状態が不安定になり、人間関係に悪影響を及ぼすなど、問題行動を起こしやすくなってしまいます。

 

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第二章:幼児が不足しがちな鉄分とカルシウムを摂取する方法

一日の必要摂取カロリー内で、一日の必要食事摂取基準に定められた栄養素を、中でも、鉄分とカルシウムを十分に摂取したいですよね。

厚生労働省は、1~5歳の女の子、男の子の一日の鉄分、カルシウムの食事摂取基準を次のように定めています。

【女の子】

1 ~ 2歳3 ~ 5歳
必要量推奨量平均必要量推奨量
鉄  分3.0mg4.5mg4.0mg5.5mg
カルシウム350mg400mg450mg550mg

【男の子】

1 ~ 2歳3 ~ 5歳
必要量推奨量平均必要量推奨量
鉄  分3.0mg4.5mg4.0mg5.5mg
カルシウム350mg450mg500mg600mg

大人なら、不足する栄養素をサプリメントで補うことができますが、幼児にサプリメントを飲ませることはおすすめしません

何故なら、サプリメントは子どもの安全性や有効性について検証されていないからです。
研究で検証された副作用は大人に起きるもので、代謝や消化器系が成熟過程にある子どもと既に成熟した大人では、副作用の症状や度合いが異なるおそれがあります。
幼児なら、なおさらですね。

そこで、サプリメントに頼らず、鉄分とカルシウムを摂取する方法を紹介します。

1.普段の食事に一品プラスする

和食中心の食生活はカロリーが控えめなので、洋食に比べて、量を多めに食べることができます。
まずは、和食中心の食生活を心がけ、そして、たくさん食べる子どもなら、鉄分が豊富に含まれているほうれん草、カルシウムが豊富に含まれているちりめんじゃこを使った食事をつくりましょう。

玉子焼きの具材として、細かく切って混ぜてあげると、苦手な子どもでも食べられます

外食する場合は、お子様ランチを注文するのではなく、大人の食事から、栄養バランスを考えて取り分けしましょう

どうしてもお子様ランチを注文したいなら、お子様ランチを全部食べさせるのではなく、ハンバーグを半分だけ食べさせて、その分、大人の食事から取り分けるなど、工夫するようにしましょう

お子様ランチを注文しない、あるいは、お子様ランチの量を減らすことで、摂取カロリーを抑えることができます。

また、取り分けする食材として、ほうれん草やちりめんじゃこが含まれているメニューを、大人が注文するといいですね。

しかし、ほうれん草に豊富に鉄分が、ちりめんじゃこに豊富にカルシウムが含まれているとはいえ、

ほうれん草100gあたりに含まれる鉄分は2.0mg
ちりめんじゃこ100gあたりに含まれるカルシウムは520mg

です。

つまり、ほうれん草だけで鉄分を摂取しようとすると、150~200gのほうれん草を、ちりめんじゃこだけでカルシウムを摂取しようとすると、70~100gのちりめんじゃこを食べなければいけません。

3食に分けると食べられるかもしれませんが、味を変えても、同じ食材が毎日、毎食続くと飽きてしまいますよね。

そこで、鉄分、カルシウムそれぞれが豊富に含まれているヨーグルトを活用しましょう。
おすすめのヨーグルトを紹介します。

オハヨーきょうの鉄分ヨーグルト

商品名のとおり、鉄分が豊富に含まれているヨーグルトです。
鉄分が10.5mgカルシウムが125mg含まれています。

大人でも苦手な鉄分の味は、苦手な子どもも多いと思いますが、プルーン味なので食べやすいです。
また、L-55乳酸菌が腸の調子を整えてくれます
朝食に、このヨーグルトを3分の1食べさせるだけで、一日の鉄分の食事摂取基準を満たすことができます

 

プチダノン

 

プチダノンは幼児向けに開発されたヨーグルトで、カルシウムが106mg含まれています。
更に、カルシウムを体内に吸収しやすくする働きのあるビタミンDも含まれています。

幼児向けなので、着色料や人工甘味料は使用しておらず、安心して食べさせることができます

2.おやつで補う

3時のおやつを欠かせない子どもには、鉄分、カルシウムが含まれているおやつをあげるといいですね。
おすすめのおやつを紹介します。

和光堂 赤ちゃんのおやつ+Caカルシウム 鉄入りビスケット

 

和光堂から発売されている、生後9ヶ月以降の子どもを対象にしたおやつです。
1袋あたり鉄分が0.1mg、カルシウム10mg含まれており、食べ過ぎを防ぐために、1箱に8袋、個包装されて入っています

歯応えはありますが、口の中で溶けるので、小さな子どもでも飲み込みやすいです。

おやつを食べさせたくないお母さんも多いと思いますが、子どもにおやつをあげるなら、身体にいいおやつがいいですね

 

3.フォローアップミルクを飲ませる

 

フォローアップミルクとは、生後9ヶ月から3歳頃までの乳幼児を対象にした粉ミルクです

生後6ヶ月を目安に離乳食を開始しますが、離乳食を開始して間もない時期は、母乳や育児用ミルクからの栄養摂取がメインです。

育児用ミルクは必要な栄養素をバランスよく、ちゃんと摂取できるようにつくられています。
母乳の代わりに飲むものだと考えると分かりやすいですね。

生後9ヶ月になると、徐々に離乳食からの栄養摂取がメインになります。
しかし、離乳食で一日に必要な栄養素を補うことはできません。

そこで、不足しがちな鉄やカルシウム、鉄の吸収をサポートするビタミンC、カルシウムの吸収をサポートするビタミンDなどが含まれているフォローアップミルクを飲むことが推奨されているのです

「カルシウムなら、牛乳を飲めば摂取できるんじゃないの?」と思うお母さんも多いと思います。
確かに、牛乳はカルシウムを摂取するのに適した飲み物ですが、鉄やビタミンCはほとんど含まれていません

フォローアップミルクのほうが牛乳よりも効率的に栄養素を摂取できるのです。

しかし、フォローアップミルクにもデメリットがあります。
おさらいを兼ねて、フォローアップミルクのメリット、デメリットを紹介します。

フォローアップミルクのメリット

  1. 先述したように、フォローアップミルクには、不足しがちな鉄、カルシウム、それらを体内に吸収しやすくビタミンC、ビタミンDが含まれています。
  2. フォローアップミルクには、DHAやオリゴ糖などの栄養素も含まれています。DHAは年齢に関係なく、脳と目の発達に重要な栄養素で、脳が急速に発達する幼児期に摂取することが特に大事だといわれています。また、オリゴ糖は乳幼児や小学生の便秘解消に効果的だといわれています。

フォローアップミルクのデメリット

  1. 栄養素が多いので、消化しづらく、身体に負担がかかるおそれがあります。
  2. フォローアップミルクでお腹がいっぱいになると、離乳食を食べなくなってしまうおそれがあります。

注意!
フォローアップミルクは、月齢別に飲ませる回数や分量が定められています。パッケージに記載されているので、記載の回数、分量を守り、離乳食の妨げにならないように注意しましょう。

また、フォローアップミルクは必ず飲ませなければいけないものではありません。3食を通じて、必要な栄養素をちゃんと摂取できていれば、飲ませる必要はないので、無理に飲ませないようにしましょう。

 

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まとめ

幼児の一日の必要摂取カロリーと食事摂取基準、不足しがちな鉄分とカルシウムを摂取する方法を紹介しました。

厚生労働省によって、年齢別に一日の必要摂取カロリー、各栄養素の食事摂取基準が定められていますが、ファミリーレストランのお子様ランチ1食で、摂取カロリー、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量の食事摂取基準の半分を超えてしまいます。

一方、鉄分やカルシウムは、幼児に特に必要な栄養素でありながら不足しがちです

2歳以下で鉄分が不足している状態が続くと、認知能力や運動発達、情緒発達に悪影響を与えるおそれがあります。
また、カルシウムが不足すると、骨の成長が妨げられたり、精神状態が不安定になって、人間関係に悪影響を及ぼしたりしてしまいます。

和食中心のヘルシーな食生活を心がけ、鉄分が豊富に含まれているほうれん草、カルシウムが豊富に含まれているちりめんじゃこを使った料理を食べさせましょう。

外食する場合は、大人の食事から、栄養バランスを考えて取り分けてあげるといいですね。

また、鉄分やカルシウムが豊富に含まれているヨーグルト、おやつを活用するのも手軽でおすすめです。
子どもが牛乳を飲むなら、牛乳をフォローアップミルクにかえてもいいかもしれません。

フォローアップミルクには、鉄やカルシウムの他に、鉄の吸収をサポートするビタミンC、カルシウムの吸収をサポートするビタミンDなどが含まれているので、効率的に、効果的に栄養素を摂取することができます。

幼児期は身体、脳、心、そして、味覚が育つ大事な時期です

できるだけ、お母さんの手料理を食べさせてあげて、不足しがちな栄養素は頼れるものに頼って補うようにして、子どもと一緒に食事を楽しんでくださいね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

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